島本和彦:M・ジョンソンの“復活”から20年……同地開催のNBAオールスターに感慨

NBAオールスターゲームについて熱く語ったバスケットボール解説者の島本和彦さん
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NBAオールスターゲームについて熱く語ったバスケットボール解説者の島本和彦さん

 米プロバスケットボール「NBA」のオールスターゲームが27日(日本時間)、米フロリダ州オーランドで開催される。WOWOWではこの試合の模様を生中継する。スター選手が勢ぞろいするゲームを前に、「月刊バスケットボール」(日本文化出版)の創刊にも携わり、40年近くにわたってNBAを見届けてきたバスケットボール解説者の島本和彦さんが、NBAやオールスターゲームの魅力について熱く語った。(毎日新聞デジタル)

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 今年の開催地はフロリダ州オーランド。島本さんは「20年前に私も行っていたんですが、ちょうどマジック・ジョンソンがエイズでリタイアして、だけど、オールスターの投票だけはすごく集まって彼が選ばれたんです。あのころはエイズといえば死の病のようにとらえられていたので、みんながものすごく高揚していましたね」と、一夜限りの復活を遂げたマジック・ジョンソンが劇的な活躍でMVPを獲得した20年前を振り返り、「それから、たまたま20年ということもあって、みんな注目してるんじゃないかな」と感慨深げに話す。

 「月刊バスケットボール」の創刊編集者も務めた島本さんがNBAを見るようになったのは同誌の創刊からといい、「雑誌を作るのに、(バスケットボールで日本が)お手本にするのはアメリカだろうと、NBAを扱い始めたのが73年の創刊と同時でした。来年で40年でしょう。亡くなった選手もいるし、当時生まれてなかった選手も活躍している。こんなに長く見られるとは思わなかったですよ。そういう意味では幸せかなあと思いますね」としみじみ語る。

 40年近くNBAを見続けてきた島本さんにとって、忘れられない選手といえば、「やっぱりマジック・ジョンソン、ラリー・バード、そしてマイケル・ジョーダン。この3人は誰が見ても楽しいんじゃないかな。彼らがすごいのはもちろんだけど、彼らがプレーすることで、周りにもワンランク上のプレーをさせちゃうんですよね。ぎりぎりのところのプレーでもみんなを魅了する。(プロ野球で)長嶋(茂雄)さんがすごいのは大試合に強かったからで、それと同じような選手ですよ。それによってNBAって今の位置まで上がってきたんじゃないかな。たまたま僕は、それをルーキーのころからずっと見られたという幸せ感があります」と笑顔を見せる。

 現役選手では「やはり、コービー・ブライアント、レブロン・ジェームズ、ドワイト・ハワード、ちょっと年齢は行きますが、ジェイソン・キッドとかですかね。彼らは『なんでこんなパスができるの!?』『なんでこんな得点ができるの!?』というようなことを見せてくれますよ。できそうもないことを平気でやってくれる。それがプロのスポーツの魅力だし、体感できるのは面白いと思いますよね」と冗舌に語る。

 今年もオールスターゲームの観戦に現地を訪れる予定だという島本さん。「1試合で20点以上取ったり、リバウンドも20本以上取ってしまうような各チームのエースの選手たちが1カ所に集まってくれるわけです。1試合で2、3回あるかどうかというようなスペクタクルなプレーや信じられないような技を繰り出してくれる。見てても楽しいんじゃないでしょうか」と語り、「バスケットをやっている人もやっていない人も、『なんでこんなことができるの!?』というのが、いっぱい詰まってるゲームだから、ぜひ見てほしい。楽しいですよ」とNBAオールスターゲームの魅力を大いにアピールした。(毎日新聞デジタル)

 <プロフィル>

 しまもと・かずひこ。1946年、東京都生まれ。玉川大学卒業後、玉川大学出版部入社。72年、日本文化出版に入社。「月刊バレーボール」の編集を手がけ、73年には「月刊バスケットボール」の創刊に携わり、その後、編集長も務めた。現在、解説のほかに、バスケットボール関連の連載も行っており、東京都狛江市のスポーツ推進審議会会長などとしても活動。NBAファンクラブ「HOOP HYSTERIA BASKETBALL FAN CLUB」代表。日本初のプロバスケットリーグ「bjリーグ」の名付け親としても知られる。

 ◇放送予定

 「オールスター直前情報!」26日午前10時35分~▽「NBAオールスター前夜祭」26日午後11時~▽「2012NBAオールスター」27日午前8時45分~

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