家政婦は見た!:米倉涼子主演で“復活” 不気味な家政婦役に

「家政婦は見た!」原作の松本清張作品を再ドラマ化。ドラマスペシャル「熱い空気」に主演する米倉涼子さん=テレビ朝日提供
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「家政婦は見た!」原作の松本清張作品を再ドラマ化。ドラマスペシャル「熱い空気」に主演する米倉涼子さん=テレビ朝日提供

 女優の米倉涼子さんが、市原悦子さんが主演した人気ドラマ「家政婦は見た!」シリーズの原作を再ドラマ化した「熱い空気」(テレビ朝日系、放送日未定)に主演することが28日、明らかになった。自らの美しさにコンプレックスを抱え、不気味な家政婦役を“怪演”したという米倉さんは、「最近はちょっとした“家政婦ブーム”ですが、自分らしい米倉色の家政婦を演じられたらいいなと思い、過去の作品にとらわれることなく、大人な共演者の方々をお相手に、思いっきり自由にやらせていただきました」とコメントしている。

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 今回のドラマスペシャル「熱い空気」は、家政婦を主人公にすえ、家庭内における狂気を描いた、松本清張さんの同名ミステリー作品が原作。市原さんが主演を務めた土曜ワイド劇場(同局系)の大人気シリーズ「家政婦は見た!」の原作でもあり、1983年に放送されたドラマ「松本清張の熱い空気 家政婦は見た! 夫婦の秘密『焦げた』」は視聴率27.7%を記録している。

 米倉さんが演じる家政婦・河野信子は、派遣先の息子からは「ブス!」と、容赦ない言葉を浴びせられるほどあか抜けない外見で、どこからどう見てもさえない30歳過ぎの女性。しかし、実は誰もが振り向くような美しさの持ち主で、そのことが原因でコンプレックスを抱え、本当の姿をさらさないよう自ら「ブス」を演出しているという役どころ。

 今回のドラマは、米倉さん演じる偏執的で不気味な家政婦が、派遣された上流階級家庭の欺瞞(ぎまん)を暴く、という「家政婦は見た!」の定番ストーリーを踏襲しつつ、“悪女な家政婦”が最大の見どころになるという。米倉さんのほか、信子の派遣先の妻に余貴美子さん、その夫で大学病院の内科部長に段田安則さん、姑に野際陽子さんを起用し、余さんの妹役で高岡早紀さんも出演するなど豪華キャストが集結した。

 これまでに、「黒革の手帖」などの松本清張作品に主演してきた米倉さんは、「思い出の多い松本清張先生の作品に再び挑むということで、『どうしても印象に残る作品にしたい』との強い思いで臨んだ」といい、「清張作品は完璧ではない女性を描いていて、この原作に書かれた信子もとことん意地悪です。ドラマではユニークなキャラクターとして、おもしろく脚色されていて、扮装(ふんそう)も含め楽しく演じることができました。クールな米倉涼子と、一風変わった米倉涼子。その両方をぜひお楽しみください」とアピールしている。

内山聖子ゼネラルプロデューサーは、「松本清張×米倉涼子は『黒革の手帖』『けものみち』『わるいやつら』と連続ドラマ3部作としてヒットし、米倉さんは清張作品における“悪女”としてその地位を確立しました。その時から、もしまた米倉さんで清張作品を作るなら、この『熱い空気』の信子しかいないと思っていました。二つの顔を持つ米倉涼子の『黒い家政婦』はすごいです!(笑い)」とコメントしている。ドラマスペシャル「熱い空気」の放送日は未定。(毎日新聞デジタル)

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