渡辺貞夫:アフリカは「すべてが生きた音楽」と語る WOWOW「野生の素顔」にゲスト出演

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 WOWOWで放送する野生動物のドキュメンタリー番組「野生の素顔~四大陸の動物たち~」の第4回「セレンゲティ 小さな命の誕生」に、サックスプレーヤーで作曲家の渡辺貞夫さんが、VTRゲストとして登場。「チャンスがあれば何度でも行きたいところ」と、アフリカへの思い入れを語った。(毎日新聞デジタル)

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 ジャズの故郷といわれるアフリカと渡辺さんの関わりは、72年にテレビ局のリポーターとしてケニアに2週間滞在してからだといい、その後74年に映画監督の谷口千吉さんとの仕事で建国10周年のタンザニアに行き、「7月7日に“サバサバの日”というお祭りがあって、国中が沸いていたんですよね。至るところで音が聞こえてきて、国中駆けずり回りました。そのときの印象が強すぎて、その後もアフリカにハマりっぱなしで今日まで来ています」と話した。

 サバンナの動物の写真を明確に撮りに行こうと思ったのは76、77年ごろ、アフリカへ演奏旅行に行ったときに週刊誌に依頼されたといい、「当時70本のフィルムを渡されたんですよ。すごく興奮しまして、400倍の望遠鏡を買ったりしました」と話した。野生動物は「生きるために必死に生きている。今回の番組に出てくるインパラは、大自然の中で本当に自分たちをガードして生きている、緊張の中で生きているという感じを受けました。野生の動物たちのたたずまいがとても美しいんですよ。目の色が飼われている動物と違いますね」とその魅力を語った。

 渡辺さんはサバンナの音を「生きた音」といい、「鳥のさえずりとか、風と鳥の声、本当にミュージカルに聴こえてきます。アフリカで動物たちだけではなく、人々の呼び返す声などから、自然に聴こえてくるものが音楽になっている。ちょっとしたサウンドが全部生きた音として聴こえてくるので、力強い」と語った。“生きた音”はサバンナにしかないといい、「ドライブしながら何かもう口ずさんでいますね。70年代はオートバイの後ろに乗せてもらいながら旅をして、音をとりまくりました。成田(空港)に帰ってもアフリカの曲を忘れたくなくて、ヘッドホンで旅をしながら聴いていた」と振り返った。

 番組は、野生動物の貴重な生態に迫る全4回シリーズ。四大陸を巡り、そこで暮らす四様の野生動物たちの物語を追う。第4回「セレンゲティ 小さな命の誕生」ではタンザニア連合共和国北部のセレンゲティ国立公園に生息するインパラの「インプ」とトムソンガゼルの「トミー」に密着し、彼らの成長と野生の生活を伝える。

 渡辺さんは「(番組を撮影した)ジオグラフィックがどのくらいの期間でこの映像を撮ったのか気になりますね。子どもが生まれて成長して、撮影している人たちが動物とずっと生活するわけで、うらやましい時間を持っているな」と感心し、「旅をしていて、ハンティングのシーンに出合っても数ショットの写真を撮って終わりですから。そういう意味では今回のフィルムはじっくり撮ってあるんで、楽しませてもらいました」とコメントしている。番組はフリーアナウンサーの滝沢クリステルさんがプレゼンターを務め、WOWOWプライムで9日午後1時に放送される。

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