尾野真千子:苦労した点「ないですよ」に観客から感嘆の声 連続ドラマW「マグマ」

連続ドラマW「マグマ」試写会の舞台あいさつに登場した(左から)谷原章介さん、尾野真千子さん、真山仁さん
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連続ドラマW「マグマ」試写会の舞台あいさつに登場した(左から)谷原章介さん、尾野真千子さん、真山仁さん

 女優の尾野真千子さんが9日、東京都内で開かれた連続ドラマW「マグマ」の試写会で舞台あいさつに登場した。社会派ドラマである同作を演じるに当たって苦労した点を聞かれた尾野さんは「ないですよ」とキッパリ。「どの作品でも現場に行けば共演者やスタッフさんが私の役柄を作り上げてくれるので、私はそこに乗っかるだけ。苦労はしてないですよ」と話し、会場からは感嘆の息がもれていた。

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 尾野さんは「現場はめっちゃ楽しかった。本番が始まると難しい単語が並ぶんです。『こうおんがんたいはつでん(高温岩体発電)』とかね。みんなパニックで。でもそういう専門用語を共有し合って(キャスト同士が)仲よくなりました」と振り返ると、共演の谷原章介さんは「ある俳優の先輩は(せりふを言うために)手の甲に『高温岩体発電』と書いていた。まあ渡辺いっけいさんとか名前は出さないですけれど」と明かし、観客の笑いを誘った。

 「マグマ」は、07年にNHKでドラマ化された「ハゲタカ」の原作者・真山仁さん小説が原作。東日本大震災以降注目されている、地球の中心にあるマグマの熱を利用した自然エネルギー「地熱発電」を軸に、それを取り巻く人間模様を全5回で描く。尾野さんは倒産した地方の地熱発電会社の再建を任される外資系ファンドの社員・妙子を演じ、地熱発電会社の社長・安藤を谷原さんが演じる。ほかに長塚京三さん、石黒賢さん、大杉漣さんらも出演する。

 舞台あいさつには06年に「マグマ」を書き、現代社会のエネルギー資源に警鐘を鳴らした原作者の真山さんも登場。「本は書店に並んだ瞬間から読者のものになって、いろんな運命を背負うんです。『マグマ』は地味な子で日の目を見なかったんですが、どうやって電気を使っていけばいいかを考えていくタイミングで始まったという意味で“強運”を持っている。電気のことを考えてもらうきっかけになれば」と語った。

 尾野さんは「ドラマで私が演じる妙子は本当に笑わないんやけれど、何度か笑います。5話を通じて何度私が笑うか数えてください。話数が進むにつれていろいろな展開がある。1話では私のこと嫌いだと思うんだけれど、だんだん好きになってくると思う」と話し、谷原さんは「みんなの思いが一つのベクトルになって進むところがある。僕はその瞬間が一番好き。みんなの気持ちが一つになればきっと日本も(苦境を)乗り越えていけると思う」と熱く語った。

 ドラマは、WOWOWプライムで10日スタート。毎週日曜午後10時に放送。全5話、第1話は無料放送となる。(毎日新聞デジタル)

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