47都道府県芸人グルメ便:りゅうきゅうの土佐しんじょう 高知・淀家萬月

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 吉本興業の若手芸人が、47都道府県に住んで地元に密着した活動をする「あなたの街に住みますプロジェクト」。全国に住む「住みます芸人」の皆さんに各地のおいしいものを紹介してもらいます。今回は高知に住むお笑い芸人の淀家萬月さんが、高知の夏野菜「りゅうきゅう」を使った特製メニューを紹介します。(毎週日曜更新)

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 高知に来てすぐのころ、高知の食材や名物を探しに日曜市へ行き、いろいろ堪能。その時、田舎寿司を売っているお店で、今まで見たことのない衝撃的な食材に出会いました。

「これ何ですか?」

「りゅうきゅう」。

「『りゅうきゅう』って言われても想像つかないなあ」。

「『ハスイモの茎』やき」。

 説明されても全く想像できなかったんですが、そのりゅうきゅう寿司を食べてビックリ! しゃきしゃきしてアッサリしてるけど、めっちゃうまい!

 去年の夏に、お遍路(へんろ)で高知県内の霊場を回ったんですが、そのときに初めてりゅうきゅうと対面しました。すぐに携帯でハスイモの茎を検索したら写真がでてきました。映画「となりのトトロ」でトトロが傘にしていた物とそっくりな植物でした。

 高知の夏の食べ物ではかなりポピュラーらしいんですが、これがどう料理したらあんなおいしくなるんやろう? 嫁が高知出身なんで、高知に帰って来た時にいろいろ作ってもらいました。酢の物やおみそ汁に入れたり、炒め物に入れても見事なアクセントになります。うまい!

 そこでいつもお世話になっているひろめ市場の中にある「居食屋吉照」さんの店長に「りゅうきゅうを使って最高においしい料理を作ってください」と無茶ぶりしてみました。

 それでも「まかしちょき!」と引き受けて作ってもらった料理がこちら「りゅうきゅうの土佐しんじょう」です。

 エビ、イトヨリ、ホタテを使ったぜいたくなしんじょうに、あくを抜いたりゅうきゅうを乗せ、豚のあみあぶらで包み、さらにラップでくるんで蒸します。そこに赤いパプリカを添え、だしのあんをかけてあられを散らし、梅肉かわさびをつけて食べたらほんま最高! まったく新しいお料理を作ってくださいました。火を入れてもシャキシャキした食感は失われず、しんじょうやあみあぶらの濃厚な味を見事に包み込んでくれます。ぜひ高知の夏にりゅうきゅうを食べに来てほしいです。

 ちなみにかなり手間が掛かるお料理なので前日までに電話予約してくださいませ。1人前650円で提供しています。

 8月も半ばを過ぎ、高知の夏を彩るよさこいも終わりましたが、高知の夏はまだまだこれから! 僕が応援隊長を務める野球チーム「高知ファイティングドッグス」とサッカークラブ「南国高知フットボールクラブ」の試合もそれぞれ優勝に向け、熱く燃えています!また、仁淀川や吉野川ではカヌーやラフティングなど川のレジャーも今がシーズン。暑い季節にしか味わえない高知の楽しさ、ぜひ体験しに来てください。(取材協力 居食屋吉照 088・802・3270)

◇プロフィル

 淀家萬月(よどや・まんげつ) 1968年11月29日京都市生まれ。91年に桂三枝(現6代目桂文枝)一門に入門。落語や大道芸を得意とし、祭りやイベントを中心に活躍。高知の住みます芸人として11年5月から活動している。毎日午後10時からYNN(よしもとネタネットワーク)高知チャンネル(http://www.ynn47.jp/kochi/)をユーストリームで生配信中。

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