黒田夏子さん:最年長の芥川賞受賞「生きているうちに見つけてくれてありがとう」会見詳報

第148回芥川賞を受賞した黒田夏子さん
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第148回芥川賞を受賞した黒田夏子さん

 第148回芥川龍之介賞(以下、芥川賞 )の選考会が16日、東京都内で行われ、史上最年長となる75歳の黒田夏子さんの「abさんご」(早稲田文学5号)が選ばれた。黒田さんは「長年、隠れているような作品が見つかるきっかけになればと思った。生きているうちに見つけてくださいまして、ありがとうございました」と受賞を喜んだ。

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 黒田さんは1937年東京生まれ。早稲田大教育学部国語国文科を卒業。教員、事務員、校正者などをへて、12年に「abさんご」で第24回早稲田文学新人賞を受賞し、デビューした。

 黒田さんは長年、小説を書き続け、20~30代のころは文芸誌に作品を投稿することがあったといい「結果的に普通の小説ではなくなり、一般の賞には向かないと途中、何十年か応募しなかった。70歳を過ぎてから、生きているうちに大勢の人に読んでいただきたいと思い、(早稲田文学)に応募しました」と話した。同日、黒田さんの52歳年下となる朝井リョウさんが直木賞を戦後生まれとしては同賞史上最年少で受賞したことについては「あまり年齢は関係ないんじゃないか思います。年齢差は意識していないです」と語った。

 また、自身の執筆のスタイルについて「1作に10年かかるような書き方しかでがきない人間です」と説明し、「前の作品が仕上がるころから次のこと考えている。あと10年かかると生きているか分からないが、書いていきたい。今まで書いてきたものも本にしたい。700枚、1000枚くらいの作品は本になりにくいが、生きているうちに間に合えばうれしい」と意欲を燃やしていた。(毎日新聞デジタル)

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