ワンピース エッグヘッド編
第1152話 父と母の想い!ボニーの解放の拳
12月7日(日)放送分
話題の書籍の魅力を担当編集者が語る「ブック質問状」。今回は、冲方丁さんの「蒼穹のファフナー ADOLESCENCE」(ハヤカワ文庫)です。早川書房第2編集部の塩澤快浩さんに作品の魅力を聞きました。
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−−この作品の魅力は?
竜宮島という平和な島に暮らしていた中学生たちが、フェストゥムという謎の敵の襲来に際して、人型巨大兵器ファフナーに乗り込んで戦う、という04年に放送されたテレビアニメのノベライズです。アニメ版の文芸統括を(シリーズ後半では脚本も)手がけた冲方丁さん自身による小説化だけに、アクションシーンなども素晴らしいのですが、何より15歳の普通の少年少女たちの無垢(むく)なる日々の終わりを描いた、優れた青春小説として読んでほしいと思います。
−−作品が生まれたきっかけは?
アニメ版は、あの「新世紀エヴァンゲリオン」のプロデューサーが“ロボット”“島”“群像劇”という三題噺(さんだいばなし)的なキーワードを提示したところから生まれたらしいです。小説版の方は実は05年の電撃文庫版の再編集となります。ハヤカワ文庫には「マルドゥック・スクランブル」という冲方さんの傑作シリーズがあるのですが、ある日ふと「もう6年も新作を書いていただけてないなあ」ということに気づきまして、「もう一つ『蒼穹のファフナー』が加われば、新作をいただける確率が高まるかなあ」と思い、本書を再文庫化させていただきました。いや冗談です。
−−著者はどんな方でしょうか?
作品からもうかがわれるように、とにかく熱い方です。小説というか、文芸という行いに対して、とてつもなく真摯(しんし)な方ですね。と同時に、徹頭徹尾、読者本位で物事を考える方です。それはもう一切の例外なく。先日のホワイトデーにも、ファンの方々からいただいたチョコのお返しとして「ファフナー」「マルドゥック」「シュピーゲル」のほか、未発表の新作の一部をツイッターに投下されていました。ファンの願いを第一に考えた上で、かつ客観的に自己プロデュースができる方でもあります。
−−編集者として、この作品にかかわって興奮すること、逆に大変なことについてそれぞれ教えてください。
まず大変なことからいえば、本書のアニメ版は10年という長きにわたって熱狂的な支持を受けている作品で、冲方さん、監督、プロデューサー、そしてファンの方々という超強力なコミュニティーができているだけに、編集者として後から加わった私も同様のテンションで追いかけていかなければならない、という点ですね。そうか、それはまた大いに興奮させられる点でもありますね。
−−今後、冲方さんの作品の刊行予定があれば教えてください。
「蒼穹のファフナー」の新作も何冊か書いていただく予定です。もちろん「マルドゥック」シリーズの新作も。冲方さんご自身も「13年11月刊」を公言してらっしゃいますし。頑張ります。
−−最後に読者へ一言お願いします。
「マルドゥック・スクランブル」、あるいは時代小説の「天地明察」「光圀伝」(ともに角川書店)の読者の方々も、アニメのノベライズだと敬遠せずに「蒼穹のファフナー ADOLESCENCE」をぜひ読んでみてください。ほかの冲方作品に引けをとらない、どこか切なく、でもあくまで未来への強い意志に支えられた“青春”の終わりを堪能できると思います。
早川書房 第2編集部 塩澤快浩
唯一無二のビジュアルと、自分を貫く言葉、独自のカリスマ性で多くの熱狂的ファンを集める“大物マダムタレント”のアレン様。自身が考える「幸福論」についてつづったエッセー「幸せになりた…
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2025年12月12日 18:00時点
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