テレビ質問状：ノンフィクションW「君のことを忘れない～女優・渡辺美佐子の戦争と初恋～」

　WOWOWは、毎週金曜午後10時に「ノンフィクションW」枠を設け、オリジナルのドキュメンタリー番組を放送中だ。この枠では、見る人を新しい世界へと誘うフルハイビジョンの“ノンフィクションエンターテインメント”番組をWOWOWプライムで毎週、テーマを変えて放送している。8月16日に放送される「君のことを忘れない～女優・渡辺美佐子の戦争と初恋～」を担当したWOWOWの制作部の片桐大輔チーフプロデューサーに番組の魅力を聞いた。

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　−−番組の概要と魅力は？

　映画「ひめゆりの塔」でデビューして以来、映画の出演数は100作品を超え、60年にわたり舞台に立ち続けている女優・渡辺美佐子さん。そんな渡辺さんが28年にわたり、毎年夏になると他の仕事より優先してライフワークとして続けている“朗読劇”があります。この朗読劇では、広島・長崎の原爆で命を落とされた方々の最後の言葉や傷ついた方たちの手記などを読み上げています。そんな渡辺さんの取り組みを支えているのは、実は戦争中のある少年との切ない初恋の体験だったのです。

　この番組では戦争という決して忘れてはならない体験を未来に残そうとする渡辺さんの活動を追い、彼女の真意に迫っていきます。

　−−今回のテーマを取り上げたきっかけと理由は？

　昨年に引き続き、8月の終戦記念日に合わせて、エンターテインメントを送り届けるWOWOWならではの切り口で戦争をテーマに企画を考えております。

　−−制作中、一番に心掛けたことは？

　渡辺さんが体現されている語り続けることの大切さを、そして人の中にある大事な思いは、いつまでも色あせることなく生き続けるということを、番組の中でも大切にしたいと思いました。

　−−番組を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったエピソードは？

　朗読劇を通し、たいへんショッキングな戦争という悲惨な状況を初めて感じた子どもたちの素直な心の動きをとらえていることも、いい取材ができたと感じております。

　−−番組の見どころを教えてください。

　やはり　渡辺さんの初恋のエピソードだと思います。

　−−視聴者へ一言お願いします。

　消えてしまうかもしれない大切な思いをお伝えすることに、少しでも役に立てればと思っております。

　WOWOW　制作部　チーフプロデューサー　 片桐大輔