タレントのマツコ・デラックスさんが司会を務める新冠番組「マツコの日本ボカシ話」(TBS系)が放送休止になったことについて、同局の石原俊爾社長は30日の定例会見で、番組内容について知っていたかと聞かれ、「全編ぼかしは知らなかった。全編ぼかしとはいかがなものかなと思いますね」と意見を述べた。放送再開は未定で、次週の放送についても現在未定という。
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「マツコの日本ボカシ話」は、金融、保険、医療など身近に接している業界の関係者が裏事情を語るトークバラエティー番組で、マツコさんが生々しい実体験を聞き出す。関係者の顔は、“ボカシ”をかけた状態で放送するという内容。TBSでは、22日深夜0時13分から放送をスタートしたが、その後公式HP上で「全編ぼかしという表現・演出方法には、局の内規に抵触するおそれがあることからいったん、番組の放送を休止し、表現・演出方法の再検討を行います」として、放送休止が発表された。視聴者から三十数件の意見があったといい、半分が批判的で、「あまり上品ではない」という内容の指摘を受けたという。
番組は、放送前に編成担当と番組プロデューサーなどが見て確認していたが、問題はないと判断されたといい、佐々木卓編成局長は「深夜のバラエティー番組であったために、(報道番組の)内規を意識していなかったのは事実。今回は、全編ぼかしというのは、バラエティーだから例外というのではなく、きちんとすべきだと社内で問題になった」と説明。休止決定については「(番組内で)やらせがあったということではない。全編ぼかしで、今後問題なくやっていけるのかという厳しい意見があった」と、あくまでも表現・演出方法の問題であることを強調した。
また佐々木局長は「ぼかしやモザイクをバラエティーで使うのは、これからもやっていくことだと思う。軽いテーマなのか重いテーマなのかということもあるバラエティーは幅が広いので、編成が止めるべきところは止めなければならなかった。表現を萎縮させるつもりはないが、放送してしまった後に猛省している」と語り、「マツコさんも驚かれていると思うし、出演者にも何か問題があったことではないので、申し訳ない」と謝罪した。(毎日新聞デジタル
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