円城塔:米SF文学賞にノミネート 日本作家で2人目

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 芥川賞作家の円城塔(えんじょう・とう)さんのSF小説「Self−Reference ENGINE」(ハヤカワ文庫JA)の英訳版が、SF小説を対象とした米文学賞「フィリップ・K・ディック賞」にノミネートされたことが14日、分かった。故・伊藤計劃さんの「ハーモニー」(ハヤカワ文庫)が2011年に同賞の特別賞を受賞しており、日本人作家がノミネートされるのは2度目。結果は4月18日に発表される。

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 「フィリップ・K・ディック賞」は「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」「高い城の男」(ともにハヤカワ文庫)などで知られるフィリップ・K・ディックの功績をたたえ、1983年に創設。ウィリアム・ギブソンさんの「ニューロマンサー」(同)などのSF小説の名作が受賞している。

 円城さんは1972年、北海道生まれ。2012年に「道化師の蝶」(講談社)で第146回芥川賞を受賞。「Self−Reference ENGINE」は、老教授の最終講義が鯰(なまず)文書の謎を解き明かし、床下から大量のフロイトが出現する……など不条理な世界が描かれた作品。

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