秋元康:近未来SF映画「スノーピアサー」のポン・ジュノ監督と対談

対談が実現した秋元康さん(右)とポン・ジュノ監督
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対談が実現した秋元康さん(右)とポン・ジュノ監督

 作詞家でプロデューサーの秋元康さんが、「殺人の追憶」(2003年)や「グエムル−漢江の怪物−」(06年)で知られる韓国のポン・ジュノ監督と対談したことが、このたび明らかになった。秋元さんとポン監督は今回、初対面で、7日に公開されたポン監督の最新映画「スノーピアサー」を観賞した秋元さんは「非日常の世界にぐんぐん引き込まれていく面白さがある」と、魅力を語った。ポン監督は自らの作品に対する秋元さんからの指摘に「するどい!」と感嘆していたという。

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 対談では、AKB48グループの総合プロデューサーを務め、日本のエンターテインメント界をリードする秋元さんと、“アジアのスピルバーグ”と称され、世界水準のエンターテインメント映画を生み出してきたポン監督という、アジアのエンタメ界を代表する2人が、世界に通じるエンターテインメントのあり方について語り合った。

 「スノーピアサー」について秋元さんは「感心したのは、あまり説明しすぎていないところです。どんなシチュエーションの中を列車が走っているか、たいていは最初にテロップを出して、その設定を説明します。でもこの映画は、それがストーリーの中に織り込まれていて、次第に明らかになっていく」と、ポン監督のストーリーを組み立てる力を絶賛。その言葉にポン監督は「誰にでも『話がしたい』『話を聞きたい』という欲求があって、それは国境や時代を超えるものなのかもしれません。ストーリーテリングを純粋に追求していけば、それがすなわち世界につながるということなのでしょうか」と答え、さらに「秋元さんはさまざまなクリエーティブの領域で活躍されているだけに、実に広い観点を持っていらっしゃる」と感嘆した。

 「スノーピアサー」は、地球温暖化を阻止するため散布された薬品により、まるで氷河期のように変わり果てた地球上を移動する一台の列車が舞台。後方車両に押し込まれ、奴隷のような生活を送っていた男・カーティスは自由を求め、一部の上流階級が雪に覆われる前の地球と変わらないぜいたくな生活を送る前方車両を、仲間たちと目指す……というストーリー。

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