ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組を、放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は、織田裕二さん主演で28日に放送されるスペシャルドラマ「奇跡の教室　その時、仏が舞い降りた！」（日本テレビ系）だ。

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　数々のヒット作に主演してきた織田さんが、日本テレビでの初ドラマで演じるのは、元僧侶で借金返済のために奮闘する新人予備校講師だ。カリスマ講師になれば大金を得られるが、人気がなければあっさり契約を切られる厳しい予備校業界で、ハイテンションキャラの柳州二（織田さん）が騒動を巻き起こす。

　やはり一番の見どころとなるのは、織田さん演じる州二の底抜けに明るいキャラクターだ。多額の借金を背負うことになったのも、知り合いのキャバクラ嬢の連帯保証人になったから。予備校講師になったのもテレビで億単位を稼ぐカリスマ講師を見たからと短絡的だが、なぜか憎めないのはやはり織田さんが演じているからだろう。黄色のスーツに赤い蝶ネクタイという一発屋芸人のようないでたちにも、織田さんならではの不思議な魅力があるのだ。

　演出を担当したのは、「￥マネーの虎」「踊る！さんま御殿！！」など数々のバラエティー番組を手がけてきた栗原甚さん。人の顔を小窓で出したり、講義のテーマを字幕で表示したりと、バラエティー番組ではおなじみの演出も盛り込まれているが、コメディー作品のため違和感はなく、むしろ肩の力を抜いて見られるはず。

　カリスマ講師役に竹中直人さん、ヒャダインさん、予備校の事務員役に、安藤美姫さん、お笑いコンビの「たんぽぽ」、水卜麻美アナウンサー、織田さん演じる州二と同期の新人講師役に速水もこみちさん、倉科カナさんと、お笑いから音楽、スポーツ界まで幅広いジャンルから集まったキャスト陣もポイント。個人的には、州二とも縁がある浪人生役の高畑充希さんのキュートな演技が光った。28日午後9時放送。