斎藤工:高島彩、ジョン・カビラと展望語る 日本映画界に“注文”も

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 米ロサンゼルスのドルビー・シアターで23日(現地時間22日)に開かれる「第87回アカデミー賞授賞式」。その模様がWOWOWで23日に生中継される。同番組の案内役を務めるフリーアナウンサーの高島彩さんとジョン・カビラさん、レッドカーペット・ナビゲーターを務める俳優の斎藤工さんがアカデミー賞について語った。

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 長編アニメーション映画賞に「かぐや姫の物語」(高畑勲監督)がノミネートされたことについて、高島さんは「古くからある竹取物語がアニメになって世界で評価されるのはうれしい」とうれしそうに語った。カビラさんも「日本古来のストーリーがよくぞ国境を越えたという気持ち」と興奮気味だった。

 作品賞候補の注目作品として、一つの家族を4人の俳優が12年にわたって演じた「6才のボクが、大人になるまで。」(リチャード・リンクレイター監督)を挙げた高島さんは「ストーリーにビッグイベントがあるわけではないのにじわじわとくる。自分の青春に照らし合わせたり、親戚のおばさんのような気持ちで見守る感じでした」と語り、同映画に出演し、助演女優賞にノミネートされている米女優のパトリシア・アークエットさんに「34歳からの12年間を映画に撮られることの勇気をたたえたい。ほかの仕事もある中で、この映画にささげないとその姿はさらせない」とエールを送った。

 また、カビラさんも「6才のボク~」を挙げ、「米国が抱えている問題もあぶり出しながら淡々と描いている」と評価する。また「作品賞に『グランド・ブダペスト・ホテル』(ウェス・アンダーソン監督)をよくぞ入れてくれたと思う。圧倒的な様式美を追求した映画」と力を込める。

 斎藤さんは「『セッション』(デミアン・チャゼル監督)はショックだった。『セルマ(原題)』(エヴァ・デュベルネ監督)が入ったのも今のアカデミー賞らしい。『博士と彼女のセオリー』(ジェームズ・マーシュ監督)が旋風を巻き起こしてほしい」と語る。さらに日本の映画界とアカデミー賞との関係についても「日本の実写映画がアカデミー賞に届いていない。アカデミー賞に向けて作品を作ることをもう少し意識してもいいのでは」と指摘。「アカデミー賞は特別な舞台。僕の世代の映画人が課題にすべきだと思う。どう(アカデミー賞に)入れるかを意識しながら邦画界が切磋琢磨(せっさたくま)できたらいいなと思う」と日本の映画界への期待を込めて語った。

 授賞式の模様は、WOWOWで23日午前9時から「生中継!第87回アカデミー賞授賞式」と題して同時通訳で生中継される。また同日午後9時からは字幕版で再放送。

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