お笑いコンビ「バナナマン」の日村勇紀さんが長編映画で初主演したゾンビホラー「新選組オブ・ザ・デッド」(渡辺一志監督)が11日に公開される。幕末の京都を舞台に、突然出現したゾンビと新選組の戦いを描く異色の時代劇。サラエボ国際映画祭で新人監督特別賞を受賞した「キャプテントキオ」(2007年)の渡辺さんが監督・原案・脚本を担当し、キャストには山本千尋さん、川岡大次郎さん、お笑い芸人のチャド・マレーンさんら個性豊かなメンバーが顔をそろえた。ゾンビと新選組という組み合わせだけでも興味深いのに、主演を務める日村さんの怪演ぶりにも目を見張る。
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新選組の名を利用して好き放題をくり返すお荷物隊士・屑山下衆太郎(日村さん)は、ある夜、街で出くわしたゾンビにかまれてしまう。そこへ新選組監察方の山崎烝(川岡さん)や、棒術の使い手である一番組見習い・火藤純(山本さん)が駆けつけゾンビを捕獲。屑山は救出されるが脈も心臓の鼓動もない死人状態で、次第にゾンビへと変貌していく。一方、輸送中のゾンビに逃げられた武器商人カウフマン商会は、新選組に捕縛されたゾンビを取り戻すため、腕利きの殺し屋・唐人エックス(尚玄さん)を差し向け……というストーリー。
新選組隊士がゾンビ化するという設定を聞いただけでも混沌とした世界観に心引かれる。そして主人公の屑山下衆太郎は渡辺監督が日村さんを思い浮かべて脚本を書いたというだけあり、役にはまりすぎるほどはまっている。もちろん映画だから日村さんをはじめみな真面目に演技をしているのだが、どこかコントのような印象はぬぐえない。とはいえ物語として痛快さもあり、はったりばかりかましてカッコつけていた主人公が、なんだかんだでクライマックスでは本当にカッコよく決めてしまい、スカッとさせられる。ホラーが苦手という人でも、新選組とゾンビが融合した突飛な世界が楽しめるはずだ。新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
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