テレビ試写室:「永遠のぼくら」 旬の俳優たちがつむぐ“王道”の青春群像劇

スペシャルドラマ「永遠のぼくら sea side blue」の場面カット=日本テレビ提供
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スペシャルドラマ「永遠のぼくら sea side blue」の場面カット=日本テレビ提供

 ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組について、放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は、有村架純さんの地上波ドラマ初主演作となるスペシャルドラマ「永遠のぼくら sea side blue」(日本テレビ系)だ。24日午後9時から放送される。

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 「SPEC」「あまちゃん」から映画「ビリギャル」まで、最近の大ブレーク女優の中でも筆頭に挙げられる有村さんをはじめ、山崎賢人さん、成海璃子さん、東出昌大さん、窪田正孝さんら人気と実力を兼ね備えた若手俳優たちが勢ぞろい。“今”しかできない青春群像劇が誕生した。

 海や海洋生物の写真を撮るのが好きだが、親の言うままに就職しようとしていた大学3年生の松岡あおい(有村さん)は、ひょんなことから海洋大学の学生たちと知り合い、幼なじみの永田拓(山崎さん)も加わって、水族館のワークブックを共同制作することになる。山内航汰(窪田さん)、佐伯夢花(成海さん)ら夢を追う学生たちの姿を目にして、あおいの気持ちにも変化が訪れるのだが……。7人の若者たちの恋愛と友情が丁寧に繊細に描かれている。

 同世代の若手俳優たちが切磋琢磨(せっさたくま)しながら演じる青春群像劇は、「ふぞろいの林檎たち」「あすなろ白書」「オレンジデイズ」と、いつの時代でもその時代の若者たちに強いインパクトを与えてきた。今作もまさに“王道”の青春ドラマで、見終わったあとにすがすがしい気持ちを味わうことができた。

 また“王道”を“王道”たらしめるのは、俳優陣のしっかりとした演技力があってのことだ。今作の出演者は“若手”と表現するのが失礼にあたるくらいの実力派ぞろいで、途中で興ざめすることなく最後まで楽しめた。こうしたドラマでは大ベテランを重要な役に配するケースも多いが、今作は有村さんら7人の学生に、東出さん演じる謎めいた写真家の計8人でドラマがつむがれており、その分内容が凝縮された印象を受けた。旬の俳優たちによる今しかできない夢の共演を楽しみたい。

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