今週シネマ：7月31日、8月1日公開の映画　「進撃の巨人」実写版、「ミニオンズ」「家族ごっこ」…

　今週末に公開される映画の注目作をピックアップする「今週シネマ」。31日には、大ヒットアニメーション「怪盗グルー」シリーズの人気キャラクター「ミニオン」を主人公にした3Dアニメーション「ミニオンズ」（ピエール・コフィン監督、カイル・バルダ監督）が公開。8月1日には、諫山創さんの人気マンガを実写化した「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」（樋口真嗣監督）、国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル＆アジア2015」でプレミア上映されたオムニバス作品「家族ごっこ」（内田英治監督、木下半太監督）、アイドルグループ「乃木坂46」の生駒里奈さんの初主演映画「コープスパーティー」（山田雅史監督）が公開される。

ウナギノボリ

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　「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」は、圧倒的な力を持った巨人たちと人類との絶望的な闘いを描いた作品で、三浦春馬さんが主演を務め、水原希子さん、石原さとみさん、三浦貴大さん、長谷川博己さんなど出演。特撮技術とCGを駆使して描き出された巨人のリアルさやド迫力の戦闘シーンはもちろん、原作でおなじみの立体機動装置を表現したワイヤアクションも見どころ。シリコンやウレタンなどの素材で作られ数人がかりで操演されているという“超大型巨人”はもちろん、メークを施された生身の人間が演じるさまざまな“巨人”たちの生々しさ、寒気のするような表情の不気味さは、見る者に強烈なインパクトを与える。また、まるでフライドチキンか何かを食べるかのように無邪気に人間にかぶりつく捕食シーンの描写は、恐怖と絶望の極致。見る者に強烈なインパクトを与えること必至だ。

　「ミニオンズ」は、バナナをモチーフにしたという黄色い謎の生物ミニオンたちが怪盗グルーに出会う42年前の物語。仲間思いのリーダー・ケビン、ギターが大好きなスチュアート、心優しいチビのボブの3人が、ミニオン滅亡の危機を救うため、最強最悪なボスを探し出す大冒険をコミカルに描き出している。ミニオンのおしゃべりと、パントマイムのような表情と動きに心をつかまれ、ぬいぐるみを手放さないチビのボブは特に可愛らしい。ビートルズ、ザ・フーなど1960年代当時を感じさせる名曲が映画を彩る。日本語吹き替え版は天海祐希さん、お笑いコンビ「バナナマン」、人気声優の宮野真守さんらが声を、真田広之さんがナレーションを担当していることも話題を集めている。

　「家族ごっこ」は、どこかずれている風変わりな5組の家族を描くオムニバス作品。他人である4人の男女が鈴木家を演じさせられる「鈴木ごっこ」、通夜の席で死んだ父の指に謎の結婚指輪があり……という「佐藤家の通夜」、自分を腹上死させた女に遺産を渡すという遺言を残し死亡した小説家の山崎家に6人の愛人が遺産を狙って集まってくる「父の愛人たち」、田中家の美人4姉妹の中で誰が一番貧乳か競う「貧乳クラブ」、貧乏から抜け出すため高橋家が殺人ビデオの撮影を思いつく「高橋マニア」という五つのエピソードで構成した。「グレイトフルデッド」（2014年）などの内田監督と木下さんがメガホンをとり、俳優の斎藤工さんや柄本時生さん、でんでんさん、女優の鶴田真由さん、小林豊さんら若手からベテランまで実力派が顔をそろえている。

　「コープスパーティー」は、15年以上にわたって人気を誇り、コミカライズやアニメ化もされたホラーゲームを基に実写化した作品で、生駒さんのほか、俳優集団「D－BOYS」の池岡亮介さん、モデルの前田希美さんら若手キャストが数多く出演。あやまって実行してしまった呪いの儀式により、過去に凄惨（せいさん）な殺人事件があった廃小学校へといざなわれてしまった高校生たちの恐怖を描いた。友情や嫉妬（しっと）など次第にむき出しになってくる登場人物たちの本性といった別の恐怖も盛り込まれ、呪いの謎を解いていく展開で、ストーリー部分でも楽しませてくれる。生駒さんや前田さんらの迫真の怖がりぶりにも注目だ。

　そのほか1日は、米カリフォルニアのロックバンド「ザ・ビーチ・ボーイズ」のブライアン・ウィルソンさんの半生を、本人公認で映画化した「ラブ＆マーシー 終わらないメロディー」（ビル・ポーラッド監督）、1971年の北アイルランドの首都ベルファストを舞台に、一人の青年兵士が危険地帯から必死の脱出劇を繰り広げるサバイバルスリラー「ベルファスト71」（ヤン・ドマンジュ監督）、特撮ドラマ「海賊戦隊ゴーカイジャー」やドラマ「GTO」シリーズなどの山田裕貴さんが主演を務め、高岡奏輔さん、冨手麻妙さんらが脇を固めた「闇金ドッグス」（土屋哲彦監督）が公開される。