根津甚八:「俳優人生を締めくくることできた」 万感の思い込め“ラストメッセージ”

映画「GONIN サーガ」の初日舞台あいさつで根津甚八さんからの手紙を代読する東出昌大さん
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映画「GONIN サーガ」の初日舞台あいさつで根津甚八さんからの手紙を代読する東出昌大さん

 2010年に俳優業を引退した根津甚八さんが26日、東京都内で行われた映画「GONIN サーガ」(石井隆監督)の初日舞台あいさつに“ラストメッセージ”として手紙を寄せた。手紙は出演者の東出昌大さんによって代読され、「俳優人生を締めくくることができた」などとする根津さんの思いが明かされた。

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 同作で5年ぶりに一度きりの“復活”を果たした根津さんは手紙の中で「演じることは自分にとって生きることそのものでした。それができなくなり、あきらめていた自分に再び演じることの楽しさを味わわせてくれた監督に心からお礼を申し上げます」と感謝した。

 さらに、「『タスキを受け取った』と言ってくれた東出君、その言葉で演じたいのに演じることのできない無念を断ち切ることができました」と明かし、「若い俳優たちの姿を見て、自分の思いを次の世代が背負ってくれる、自分はできる精いっぱいをしたんだという気持ちで、俳優人生を締めくくることができました」と万感の思いを込めた。

 舞台あいさつには、桐谷健太さん、柄本佑さん、安藤政信さん、土屋アンナさん、福島リラさん、竹中直人さん、石井監督も出席。手紙を代読した東出さんは「僕は根津甚八さんという役者が大好きで、映画の中の根津甚八さんは考えられないくらい魅力的でした」と目に涙を浮かべ、竹中さんも根津さんについて「尊敬すべき俳優」、石井監督も「根津君は映画ファンに約束を果たしてくれた。『ありがとう』という感謝の言葉しかない」と語った。

 「GONIN サーガ」は、1995年に公開されたバイオレンスアクション「GONIN」の20年ぶりの続編。前作の戦いで命を落とした暴力団・大越組若頭の久松茂(鶴見辰吾さん)を父に持つ久松勇人(東出さん)や、前作で死んだ大越組長の息子で、勇人の幼なじみの大越大輔(桐谷さん)、元グラビアアイドルの菊池麻美(土屋さん)、19年前の事件を追うルポライター・森澤慶一(柄本さん)らが出会い、五誠会の三代目・式根誠司(安藤さん)と対決する。

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