まだ間に合う春ドラマ:話題の不倫ドラマ 木村佳乃にゾクゾク、栗山千明・前田敦子はドロドロ

ドラマ「僕のヤバイ妻」第3話の一シーン。木村佳乃さん(左)と伊藤英明さん=関西テレビ提供
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ドラマ「僕のヤバイ妻」第3話の一シーン。木村佳乃さん(左)と伊藤英明さん=関西テレビ提供

 今期の連続ドラマがスタートして約1カ月。各局ともに意欲的な作品ぞろいだが、テーマや見どころ別に注目ドラマをまとめてみた。ストーリーはまだ序盤、見逃した人も配信サービスなどでまだまだ追いつけるということで、ゴールデンウイークを機に注目ドラマを見どころ別に振り返ってみる。今回は、昨今“ゲス不倫”問題など世間を騒がす不倫を描いた3本。木村佳乃さん演じる妻が、伊藤英明さん演じる不倫夫に壮絶な復讐(ふくしゅう)を仕掛ける「僕のヤバイ妻」(関西テレビ・フジテレビ系、火曜午後10時)と、林真理子さんの不倫小説を栗山千明さん主演でドラマ化した「不機嫌な果実」(テレビ朝日系、金曜午後11時15分)、前田敦子さんが“超恋愛体質”で不倫におぼれていく政治記者を演じる「毒島ゆり子のせきらら日記」(TBSほか、水曜深夜0時10分)だ。

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 「僕のヤバイ妻」は、幸平(伊藤さん)は、資産家の娘・真理亜(木村さん)と結婚し、遺産を元手に夢だったカフェをオープンした。妻への愛は冷め切っていて、愛人の北里杏南(相武紗季さん)にけしかけられて、妻の殺害を決意するが、帰宅すると真理亜は誘拐されていた。幸平は2億円の身代金を払い、真理亜は無事解放されるが、事件は真理亜の自作自演だった。そんな妻に恐怖した幸平は、妻が持っているはずの2億円を奪って逃げようと計画するが……というストーリー。バーのマスターで謎に包まれた男を佐々木蔵之介さん、真理亜の誘拐事件を担当する刑事、相馬誠一郎を佐藤隆太さん、元刑事で興信所を経営する幸平の姉の元夫・横路をお笑いコンビ「雨上がり決死隊」の宮迫博之さんが演じ、真理亜に思いを寄せていた後輩で協力者の緒方を眞島秀和さんが演じる。

 10日放送の第4話では、緒方が潜伏先のビルから転落死し、2億円を奪おうとやって来た幸平は、死体を見つけ慌てて逃げようとしたところを警察官に見られてしまう。真理亜が自分を犯人に仕立てようとしているのだと考えた幸平は、ひとまず杏南の部屋へ逃げるが、相馬がやって来たため再び逃走。 そこで意外にも手を差し伸べたのは、真理亜だった。「大丈夫、4時まで我慢すれば無実が証明される」と意味深な言葉を残す。警察で、緒方が自殺ではなく殺されたと聞かされた幸平は、真理亜への疑いを募らせる。だが明らかになるのは幸平が現場付近にいた証拠ばかり。一方、幸平の絶体絶命のピンチに駆け付けた杏南は、真理亜の弁護士から手切れ金を渡され、屈辱を味わう……という展開。美しく優しく、控えめな専業主婦だったはずの真理亜が、自ら爪をはがして狂言誘拐を実行したり、夫から奪った2億円を隠しながら、夫に笑顔を見せる“ヤバイ妻”を見事に演じているのが、なんといっても見どころ。また、私生活では一般男性との結婚を発表したばかりの相武さんが、したたかな愛人を演じるのも注目だ。

 「不機嫌な果実」は、結婚して5年を迎える栗山さん演じる水越麻也子が、マザコンの夫・航一(稲垣吾郎さん)には相手にされず、仕事でも上司に軽んじられて、「私は損をしている」と不満を募らせていた。麻也子は、不倫が原因で離婚した友人の竹田久美(高梨臨さん)が開いたワインバーで、贈られた開店祝いの花の中に以前の恋人・野村健吾(成宮寛貴さん)の名前を目にする。自身は若い男と不倫している友人の遠山玲子(橋本マナミさん)から、「連絡してみたら」とけしかけられ、まんざらでもない気持ちになり、ピアノを演奏していた工藤通彦(市原隼人さん)と出会い、なぜか気になってしまう。野村と再会し、モヤモヤした気持ちを夫にぶつけた麻也子だが、航一に冷たくあしらわれ、野村と一線を越えてしまう……というストーリー。

 6日放送の第2話では、野村との関係で罪悪感にさいなまれた麻也子が、航一に優しく接するが、妻の携帯をひそかに見ていた航一は不倫の事実を察知し、冷ややかな視線を麻也子に向けていた。仕事のストレスでいら立っていた航一の言葉で、麻也子の不満は再び爆発、野村との不倫にのめり込んでいく。その矢先、麻也子は通彦と再会。さらに麻也子は航一にうそをつき、野村とともに禁断の不倫旅行へ向かうが、何者かの視線が2人を追っていた。そんな中、航一の“とんでもない秘密”も明らかになる……という展開。栗山さんを中心に、6人の男女が“禁断の愛”で繰り広げるエロティックなシーンが見ものだ。

 「毒島ゆり子のせきらら日記」は、二股三股はOKだが、不倫はダメという独特の恋愛ルールを持つ新聞記者の毒島(ぶすじま)ゆり子が、念願の政治部へ異動し、しかも誠心党の幹事長・黒田田助(片岡鶴太郎さん)の番記者に大抜てきされる。慣れない政治家への取材で戸惑うゆり子を、ライバル共和新聞の記者・小津翔太(新井浩文さん)にさりげなくフォローされ、ゆり子は妻子ある小津と一線を越えてしまう。「あれはアクシデントだ」と聞かせるゆり子は、何度も不倫を解消しようとするが……というストーリー。

 11日放送の第4話では、それまで二股を容認してきた恋人・幅美登里(渡辺大知さん)に、二股をやめるか、自分と別れるか迫られたゆり子が、他の男と別れることを決意する。そんな中、国会で他社の記者たちが流したデマにより、政治家や秘書たちから避けらてしまう。一方、美登里のバンドに加入した女性ボーカリストの来夢(「チャラン・ポ・ランタン」ももさん)にただならぬものを感じてしまう……という展開。恋愛禁止の「AKB48」のセンターを務めた前田敦子さんが二股、不倫といったドロドロした恋愛にのめり込むゆり子を演じ、大胆なラブシーンに挑戦しているのも話題になっている。

 木村さんの恐ろしい妻ぶりに“ゾクゾク”する「ヤバ妻」、栗山さんや橋本さんら大人の女たちがのめり込む“禁断の愛”、あっちゃんが意外とさわやかに演じる“ドロドロ”の恋……。禁じられているからこそ深みにはまる不倫をのぞき見るような後ろめたさが、不倫ドラマの人気の秘密かもしれない。 

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