全領域異常解決室
第7話 すべてお話します 物語はここから始まった
11月20日(水)放送分
俳優の堺雅人さん主演のNHK大河ドラマ「真田丸」で、石田三成を演じる俳優の山本耕史さんの“リアクションしない”演技が話題になっている。三成は、上司である秀吉(小日向文世さん)の“むちゃぶり”にも表情を変えず、動じることがない。制作統括の屋敷陽太郎チーフプロデューサー(CP)は、三成のように「キャリア官僚のよう」と例えつつ「秘めたる熱い思いを持つ」と説明する。山本さんが演じる三成の魅力とは……。
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「真田丸」は、真田幸村の名でも知られている戦国時代の人気武将・真田信繁を堺さんが演じ、戦国時代に信州の小さな領主のもとに生まれた信繁が、家族とともに知恵と勇気と努力で乱世を生き抜く姿を描いている。三谷幸喜さんが2004年放送の「新選組!」以来、12年ぶりに大河ドラマの脚本を手がけている。山本さんが演じる三成は、豊臣家に絶対的な忠誠を誓う参謀で、関ケ原の戦いでは、信繁(堺さん)と父・昌幸(草刈正雄さん)を西軍に誘う。信繁は、三成の部下のような立ち位置で、秀吉の“むちゃぶり”に振り回されることになる。
山本さんが演じる三成は表情を変えず、他人と目を合わせようともしない。ノーリアクションでクールな演技が印象的だ。乱心した秀吉をいさめようとしたところ、怒りを買い、切腹させられそうになるが、表情を変えなかったほどで、黙々と仕事をこなし、自分にも他人にも厳しい。不器用で融通が利かないところもあり、屋敷CPは「キャリア官僚のよう」と例える。上司のむちゃぶりにも対応しないといけない“キャリア官僚”の悲哀も描かれている。
三成は冷たく見えることから、視聴者に嫌われそうなものだが、屋敷CPが「山本さんは清潔感があるので、嫌われない」と話すように、むしろ人気となっている。一方で、正義感が強く、秘めたる熱い思いが見え隠れすることもあり、山本さんは以前、インタビューで三成について「頭がよくて理屈でものを考え、立場で人を分けたりはするんだけど、実は自分でもコントロールできないくらいの熱さを持っている」と説明していた。
表情を変えないが、熱い気持ちもある……。高い演技力が必要とされるが、屋敷CPは「山本耕史はとにかく器用」と話すように、0歳の時からモデルとして活動していたといい、芸歴39年という山本さんだからこそ演じられているのかもしれない。また、堺さんも「耕史君は何でもできる人。『新選組!』の時は同志で、今度は上司と部下だけど、あんまり違和感がない。山本耕史のすごいところです」と話しており、山本さんに信頼を寄せる。
山本さんは、信繁について「最初、三成は信繁に目もくれない、『誰だ、この若造』って感じでいないものとして扱うんだけど、あの癒やされる雰囲気とカリスマ性に気づいて、周りがどんどん信繁の方を見はじめると、三成もそこは敏感に感じて、いつしか対等に相談するようになっていく」と話しており、今後は三成と信繁の関係が変化していくという。
また、山本さんは「三谷さんからある時、連絡がきて『もしかしたら脱いでもらうかもしれない』って言われて、めちゃくちゃ鍛えたんですよ」とも話しており、“サービスカット”も期待できそうだ。意外な一面も見せるであろう三成の今後に注目だ。
「真田丸」はNHK総合で毎週日曜午後8時ほかで放送。
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