今井雅之さん：1年目の命日　原作映画公開で生前メッセージ上映「夢はかなう」

　2015年5月28日に死去した俳優の今井雅之さんが原作、脚本、主演を務めた舞台「手をつないでかえろうよ～シャングリラの向こうで～」を映画化した同名作品（奈良橋陽子監督）が、1年目の命日となる28日、公開された。東京都内で初日舞台あいさつが行われ、主演の川平慈英さんら、関係者が登場する中、今井さんが「夢はかなう」と語った生前メッセージがスクリーンで上映され、奈良橋監督は涙を見せた。

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　この日の舞台あいさつは、舞台「THE WINDS OF GOD（ウインズ・オブ・ゴッド）」で今井さんと共演した陣内智則さんがMCを務めたほか、映画でヒロインを務めるすみれさんや、今井さんが直接オーディションで選んだキャストの七海さん、生前親交の深かった別所哲也さんが登場した。

　陣内さんの合図をきっかけに、登壇者にサプライズで、今井さんが立ち会った同作のクランクインの様子の映像が映し出され、今井さんは「夢はかなう。思い続ければ。がんばるぞ」というメッセージを寄せていた。

　川平さんは「まーちゃん（今井さん）は、最後の最後まで主役を持っていきますね！」と気丈にコメント。「まーちゃんできたよー、映画ー！」と空に向かって呼びかけ、「今井雅之の魂が詰まって、それを受け継ぐ雅之ファミリーの愛が詰まった映画です。夢は強く願えばかなう。生きていくパワーや活力になればと思います」とアピールした。

　また、同作が映画初出演作というすみれさんは「今井さんとはお会いしたことはないですが、『ウインズ・オブ・ゴッド』の千秋楽を見に行った時にパワーを感じました。母（松原千明さん）も昔、今井さんと共演していたことがあるので、ご縁があるのかなと思います。愛の詰まっている作品が初めての出演でうれしい」と感極まった様子でコメントしていた。

　映画は軽度の知的障害を持つ主人公・真人（川平さん）は、同じ障害を持つ女性の咲楽（七海さん）と出会い結婚するが、真人は咲楽を守るために罪を犯してしまい……というストーリー。脚本は今井さんが手がけた。生前今井さんと親交が深かった川平さん、すみれさん、板尾創路さん、「SMAP」の中居正広さん、藤田朋子さんらが出演している。