ザ・リーダー:老松当主・太田達氏 京の老舗菓子店 伝統を継ぐリーダーとは

老舗京菓子店「老松」の4代目当主・太田達さん(右)と高井美紀アナウンサー
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老舗京菓子店「老松」の4代目当主・太田達さん(右)と高井美紀アナウンサー

 経済界を引っ張る経営者にMBSの高井美紀アナウンサーがインタビューし、その人間像を描きだすドキュメンタリー番組「ザ・リーダー」(MBS、関西ローカル)が10日午前5時から放送される。明治41(1908)年創業の老舗京菓子店「老松」の4代目当主・太田達さんに、老松を代表する京菓子のひとつ「夏柑糖」の誕生裏話、老舗の伝統を守る大切さについて聞く。

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 番組は、誰もが知っている大企業の社長、ちょっとユニークな中小企業のオヤジたち、次々とヒット商品を生み出す企業の経営者ら経済界を引っ張るリーダーを、高井アナが訪ね、人心掌握術、健康法、趣味、愛読書などさまざま話を聞き、“関西経済の潜在力”を探るというもの。

 太田達さんは1957年生まれの59歳で、京菓子店の当主でありながら工学博士で茶人でもある。小泉八雲に憧れ、島根大大学院で学んでいる時、23歳の若さで家業を継いだ。祖父の代までは「自分専用の車があった」といい、太田さんが「完全なぼんぼんで、とんでもない人」という父の代で経営が傾き、継いだ時は自転車操業の危機だったという。そこで「従業員全員が絵を描き、ひとりひとりの顔を見てお菓子を作れるようになれば、誰がやってもつぶれない」と、規模を縮小し、老松で働いている人みんなが楽しくできる状態を維持しているという。

 太田さんは、京都御所近くにある「弘道館」に高井アナを招き、自らお茶を立て、高井アナの「猫、青、四角が好き」というオーダーを受けて、太田さんが作った京菓子でもてなす。そこで、老松を代表する夏の京菓子「夏柑糖」が、戦後物のない時代に、自宅の庭になっていた夏みかんと砂糖と寒天だけで作られたという誕生秘話も明かした。

 番組では、「弘道館」を拠点に数々のお茶会を催し、京菓子や茶道の伝統を広く伝える活動をしながら、自らを“中継ぎ”という太田さんが、リーダー像を語る。

 放送は10日午前5時~5時半、次回は8月14日、りそなホールディングスの東和浩社長が出演予定。

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