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松本幸四郎:38年ぶり「真田丸」で再び呂宋助左衛門に 三谷幸喜が熱烈オファー

テレビ
大河ドラマ「真田丸」で呂宋助左衛門を演じる松本幸四郎さん=NHK提供

 歌舞伎俳優の松本幸四郎さんが、1978年に主演したNHK大河ドラマ「黄金の日日」と同じ呂宋助左衛門役で、17日放送の「真田丸」に出演する。38年ぶりに大河ドラマで同じ役どころを演じた感想や出演シーンの見どころを聞いた。

 ◇38年ぶりの再登板「うれしかった」

 「真田丸」は、戦国時代に信州の小さな領主のもとに生まれた、堺雅人さん演じる主人公・真田信繁(幸村)が、家族とともに知恵と勇気と努力で乱世をサバイバルする姿を描いた物語。三谷幸喜さんが2004年放送の「新選組!」以来、12年ぶりに大河ドラマの脚本を手がけ、長澤まさみさんや大泉洋さん、草刈正雄さんらも出演している。

 幸四郎さんの呂宋助左衛門役での出演は、「黄金の日日」のファンだった三谷さんたっての希望によるもの。放送当時、学生だった三谷さんが同作を見て劇作家を志したほどの特別な作品で、今回、幸四郎さんの出演にあたっては、三谷さんが直接、電話で「『真田丸』で呂宋助左衛門をぜひ演じてほしい。これは僕の夢ですから」とオファーしたことから実現したという。

 幸四郎さんは38年ぶりの再登板を「まさかねえ」と驚きつつも、「うれしかったですね」と笑顔。「以前から三谷さんにお会いするたびに、学生のころに『黄金の日日』を見ていたと聞いていた。その学生さんが今、大河ドラマの脚本を書いていらっしゃる。こんなにうれしいことはないし、声をかけていただいてありがたかった」と出演の舞台裏を明かす。

 ◇一庶民が主人公の「黄金の日日」 「真田丸」に共通点も

 呂宋助左衛門は、戦国時代に自治都市・堺とルソン(フィリピン)の交易を開いた商人で、ルソンの壺など珍品を献上して秀吉の保護を得て豪商となった人物。幸四郎さん主演でドラマ化された大河16作目「黄金の日日」では、自由で活気に満ちた堺に生まれた助左衛門が、南蛮交易を夢見て大海に乗り出し、やがて豪商となって権力に立ち向かう姿が描かれている。

 「一庶民を主人公にした作品というのは、当時の大河ドラマとしては画期的だったと思います」と幸四郎さんは同作を振り返り、「一庶民である助左衛門が、太閤秀吉と堂々と渡り合って、対抗する品格や大きさも持ち合わせている。偉い人ではなく、商人っていうのが面白いじゃないですか。でも、そういう人たちは歴史上には登場しません。そういう意味では、『真田丸』もそういう視点で描いていますよね」と分析する。

 「歴史書はいうなれば勝者の歴史だけど、歴史を支えているのは、何も勝者ばかりではなくて、我々庶民だって歴史と取っ組んでいるんですよ。『星の王子さま』にも『大切なものは目には見えない』っていう言葉が出てきますが、本当のことは歴史には残らない。『黄金の日日』はそういうことを感じさせるドラマでしたね」と語り、「『真田丸』もやっぱり三谷さんが書いた作品だから、通り一遍の歴史ドラマではない。非常にひねってあるし、視聴者の方はもちろん、僕たち演劇の世界にいる人間が見ても面白いです」と両ドラマの共通点を感じているようだ。

 ◇出演シーンに三谷の38年分の思い「全部込められていた」

 幸四郎さんが今回出演する第28回「受難」は、豊臣秀吉に再び男子が生まれ、居場所を失ったおいの秀次が関白の座を放棄して聚楽第から出奔。秀吉の怒りを恐れた秀次は、高野山へ向かう。秀次の娘の運命を託された信繁は、その命を救うため、堺の伝説の商人・助左衛門のもとを訪れる……というストーリー。

 助左衛門の出演シーンは台本にしてわずか2ページほどだが、幸四郎さんは、三谷さんの38年分の思いが「せりふに全部込められていると感じました。本当に感無量でしたね」と語り、「演じていて、僕の両肩に『黄金の日日』の出演者がみんないるみたいな気持ちだった。亡くなった方もいれば、やめてしまった方、スターになった方もいらっしゃるけれども、その方たちを背負って出演させてもらいました」と並々ならぬ思いで演じたという。

 一方で、「僕は、舞台やテレビでもそうですけど、演じる上であんまり年や時代、時間とかは考えないんです」と語り、「だから、今がとっても楽しくて、こういう形でまた助左衛門を演じられたことは非常に役者冥利に尽きます。でも、いい思い出を持って今を生きてるって、素晴らしいことなんじゃないですか。今回の助左衛門なんかはまさにそうでしたね。それは人間としても役者としても幸せなことだし、余計に“今”を強く感じました」と続ける。

 また、そのシーンの相手役が「『真田丸』の信繁さん、堺さんだったっていうのがよかった」と堺さんとの共演を喜び、「ディレクターの方も『黄金の日日』をご覧になっていて、それを意識して撮っていたみたいです。だから、面白い感じですてきに助左衛門がよみがえっているんじゃないでしょうかね。僕自身も、38年前の1年間のドラマをこのシーンに集約させるような気持ちでやりましたので、ご覧になる方に楽しんでいただければ」と期待を寄せている。

 「真田丸」は、NHK総合で毎週日曜午後8時ほかで放送。

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