女優の大竹しのぶさんが8日、東京都内で行われた「第59回ブルーリボン賞」の授賞式に出席。今回、「後妻業の女」で主演女優賞に輝いた大竹さんは、過去に新人賞、助演女優賞も獲得しており、今回の受賞で役者が獲得できる賞を制覇。司会の大泉洋さんから、「(受賞していない)監督賞は」と聞かれると、「絶対無理です。1000%ぐらいないです」とにこやかに否定し、最後に「リアリティーのあるおばあちゃんになって、しわもいっぱいちゃんと映してもらえるような、そんな映画を撮って、20年後ぐらいにまたここに立ちたいと思います」とあいさつし、会場から大きな拍手を浴びた。
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ブルーリボン賞の授賞式は、前年の主演男優賞と主演女優賞の受賞者が司会を務めるのが決まり。今回、「聖の青春」で主演男優賞を受賞した松山ケンイチさんと2人で来年の司会を務めることになる大竹さんは、この日の授賞式で“マシンガントーク”で笑いを巻き起こしていた大泉さんに触れ、「この笑いを来年、私と松山くんで取れるのだろうかと、賞をもらった喜びが吹っ飛び、心配ばかりが立ってしまいました」とジョークを飛ばし「今、ここに立って改めてうれしさがこみ上げてきました。うれしいです、本当に」と喜びを噛み締めた。
また、大泉さんが「(映画内で)水川あさみちゃんとものすごい殴り合いをするシーンで……」と切り出すと、即座に「尾野真千子ちゃんです」と間違いを訂正すると、会場は大爆笑。その後も「(見ながら)寝ちゃったんでしょう」「楽しい司会をありがとうございました」などと攻めて大泉さんをタジタジにし、会場を沸かせた。
ブルーリボン賞は、在京スポーツ新聞7社の映画担当記者で構成される東京映画記者会が制定する映画賞。ほかに助演男優賞をリリー・フランキーさん、助演女優賞を杉咲花さん、新人賞を岡村いずみさんが受賞し、授賞式に出席。司会は大泉さんと、有村架純さんが務めた。
主演男優賞の松山さんは、伝説のプロ棋士・村山聖の生涯を描いた「聖の青春」で体重を26キロ増やしたことに触れられると、「体重とか言ってしまうと、数字はものすごく強いので、それがメインになってしまう。テーマは命とか、プロ棋士の生き様の美しさ。(体重は)できれば言いたくなかったんですけど」と胸の内を吐露。有村さんに「覚悟がないとできないですよね」と言われると、「26キロ太った有村さんもセクシーだと思うんですよね」と返して会場を盛り上げた。
また片渕須直監督が、劇場版アニメ「この世界の片隅に」で監督賞を受賞し、授賞式に出席。作品のヒットで数々の舞台あいさつに出演していることに触れ、「よもやアニメーションで仕事をしていてこんなにネクタイをしめる機会が訪れようとは思わなかったんですが」と笑顔であいさつ。「お客さんたちがお客さんたちを口コミで招いてくださって、たくさんのお客さんたちの力によってここに立たせていただいてるんだと思い、本当に感謝しております」と感謝を語った。
作品賞:「シン・ゴジラ」▽監督賞:片渕須直「この世界の片隅に」▽主演男優賞:松山ケンイチ「聖の青春」など▽主演女優賞:大竹しのぶ「後妻業の女」▽助演男優賞:リリー・フランキー「SCOOP!」「聖の青春」など▽助演女優賞:杉咲花「湯を沸かすほどの熱い愛」▽新人賞:岡村いずみ「ジムノペディに乱れる」▽外国作品賞:「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」▽特別賞:「君の名は。」
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