窪田正孝:「現場で鍛えた」アクションへの思い “座長”としての矜持も

NHK総合の連続ドラマ「4号警備」に出演する窪田正孝さん=NHK提供
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NHK総合の連続ドラマ「4号警備」に出演する窪田正孝さん=NHK提供

 俳優の窪田正孝さんが主演を務めるNHK総合の連続ドラマ「4号警備」が8日からスタートする。今作は民間警備会社で働くボディーガード“4号警備”の姿を描いた作品で、窪田さんは警備会社「ガードキーパーズ」で働く警備員役を演じる。作中ではドローンと戦ったり関節技をかけたりと派手なアクションを披露している窪田さんに、今作についてやアクションへの思いなどを聞いた。

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 ◇現場で鍛えたアクション「これからもずっと下積み」

 「4号警備」は、逮捕権限も拳銃も持たないが、クライアントを体を張って守り抜くボディーガードたちの姿を描いた作品。第1話では、警備会社「ガードキーパーズ」の警備員・朝比奈(窪田さん)は上司の池山(片岡鶴太郎さん)から相棒としてさえない中年男性の石丸(北村一輝さん)と組むように指示され、目の見えない広瀬(水橋研二さん)を警護する……というストーリーが展開される。

 窪田さんが演じるのは、ある挫折のために警察官をやめ、ボディーガードとして民間警備会社で働く朝比奈準人。ノリが軽く、口は悪いが、「依頼人は必ず守る」という強い思いを持ち、暴漢や、ときには襲ってくるドローンとも戦うなど体を張って依頼人を守ろうとする熱さも内に秘めている。窪田さんは「会話では、相手になかなか(普通なら)言えないことを言ってしまうんですけど、芯はとらえているし、間違ったことは言ってない」と説明し、「演じているとき『このせりふは大切にしなきゃな』と思いながらやっています」と役への思いを語る。

 ドラマは、NHK「土曜ドラマ」の30分の枠で放送。スピーディーでテンポよく進む会話が特徴の一つだ。窪田さんは「せりふがポンポンポン、といかないと30分に収まらないんですよ。言葉のキャッチボールがなきゃいけないんですけど、相手から(言葉の)球を受け取る前に(球を)投げなきゃいけないときもあって……。葛藤は正直ありました」と撮影時の苦労ものぞかせる。

 劇中では、暴漢に関節技をかけるなど激しいアクションも披露しており、ドラマの見どころにもなっているが、窪田さんは「アクションができるというのは、殺陣ができるとか、女形ができるとかと同じで、それはその人の持ち味というか……それ(持ち味)が今は、ただつながってやらせていただいているだけ」と控えめだが、常に現場でアクションを鍛えてきたという思いはある。「予算や時間がない中で、みんなでアイデアをどんどん出して面白いものを作る、というところでずっとやらせてもらってきたので。今も下積み時代と変わらないし、これからもずっと下積みです」と謙虚に語る。

 ◇座長としての心境を吐露 相棒役の北村一輝に感謝も 
 
 今回は、主演という“座長”として現場を引っ張る役目も負っている。「どちらかというと一人でいたいタイプ」という窪田さんだが、「現場の人の声も聞きたいし、いろんなコミュニケーションは取らせてもらいました」と打ち明ける。「現場の声は(スタッフなどに)伝えたり、気持ちよく現場が進むようにしたいなと思っている」と思いを語る。

 劇中ではどこか頼りない相棒役の北村さんには全幅の信頼を寄せる。現場でも作品を良くするために相談しているといい、「この作品がバディーもので良かったなって思ってますね。良きアドバイスをくださるので、いつも救われています」と窪田さん。「ものの考え方もだし、北村さんのように冷静になれてないなと思う部分もある。作品を良くしていく意見交換も、今までの作品より圧倒的に多いので、勉強になります」とコンビ仲の良さをのぞかせ、「この作品で北村さんの一番近くで主演という立場でやらせてもらってるのはすごく大きいですね」と“バディーもの”らしく、熱く現場での“頼れる相棒”に感謝の思いを語っていた。

 ドラマは8日からNHK総合で毎週土曜午後8時15分に放送。全7回。

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