1991年に米国で(日本では92年に)公開されたディズニーの人気長編アニメーションを実写化した映画「美女と野獣」(ビル・コンドン監督)が21日、公開された。身も心も美しい娘ベルと、醜い野獣の真実の愛を描いた物語で、ヒロインのベルを英女優のエマ・ワトソンさんが演じている。日本語吹き替え版では、数々のミュージカルで大役を演じてきた昆(こん)夏美さんがベルの声を担当した。子供のころから、ディズニーの絵本やビデオに親しみ、「美女と野獣」のアニメーションも「ビデオがすり切れるほど見ていた」という昆さんに、初挑戦となった吹き替えや作品について聞いた。
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長年のファンでもある作品の実写版で、かつアニメーションの公開年と同じ91年生まれであることから、今回、吹き替え版声優に選ばれたことに「運命的なもの」を感じているという昆さん。字幕版を見た際には「エマ(・ワトソン)さんの声質は、透明感があって、でも幼いわけではなくて、どこか凜(りん)としている。エマさん自身の印象や、個性とつながるものがありました。歌をお芝居の延長で歌っている」と感じたという。
「エマさんの表情に合った歌声を追求していきたい」と臨んだアフレコは、自らの表情や声、体を使って表現するミュージカルと勝手が違い、「今までやってきた役の感情を表現する方法だと、エマさんの表情から出る声としては、トゥーマッチな部分もあって。もうちょっと抑えてみようとトライしてみると、棒読みっぽくなり……。ベストな表現方法を見つけるのに一番苦労しました」と振り返る。
また「エマさんのベル(という芝居)がある中で、私なりの、エマさんに近づいたベルをやらなければいけない。それはベルを演じているんだけど、ベルを演じていないというか……」と新鮮な体験だった。「だからこそ面白かったですね。エマさんとすりあわせて一心同体になって役を作るという印象。そこが吹き替えならではなのかな」と手応えがあった。
野獣の吹き替えは、ミュージカルやテレビドラマで活躍する山崎育三郎さんが担当した。昆さんと山崎さんは今回が3度目のタッグで、昆さんのプロデビュー作となったミュージカル「ロミオ&ジュリエット」で2人はロミオとジュリエットを演じ、「レ・ミゼラブル」で革命を市民に呼びかける学生マリウスとマリウスに恋するエポニーヌを演じた間柄だ。
昆さんにとって、山崎さんは「お兄ちゃんのような存在でもありますし、手取り足取り教えてくださった先輩」といい、「吹き替えは1人ずつ、マイクに向かってやるんですけれど、野獣とのシーンでは、山崎さんが隣にいるような感覚でできました」と、その関係性がアフレコ時にも大きな役割を果たしたと振り返った。
初めて実写版を見た際、「涙が止まらなかった」という昆さん。「自分がずっと見ていた、大好きだった世界が、実写として新たに表現されているという感動がありました。そして大人になったから感じる愛。ベルと野獣の恋の物語、ベルとベルのお父さんとの家族愛、お城の使用人たちがまるで息子のように野獣を思っている愛……。たくさんの愛が描かれている作品なんだなと感じて、ストーリーにも涙しました」と感想を語る。
アニメーションの名場面の一つで、昆さんも「大好きで一番期待していた」というのが、お城のボールルームでベルと野獣がダンスをするシーン。この名場面には「期待していただいても絶対に裏切らないものになっていると思います」と太鼓判を押す。
「ベルと野獣のほほ笑み、目の優しさ……実写だから、よりリアルに感じられました。それに壁の絵さえもが“踊って”いて、ビル・コンドン監督のこのシーンへの愛も感じましたし、そういう部分があるからこそ、お城が2人を祝福しているというのもダイレクトに伝わってきます。ポット夫人の美しい歌唱も含めて、最高のシーン。一押しですね」とファンの顔を見せていた。映画は21日から全国で公開中。
<プロフィル>
こん・なつみ。1991年6月28日生まれ。東京都出身。12歳から中学3年生まで児童劇団に所属。洗足学園音楽大学在学中の2011年にミュージカル「ロミオ&ジュリエット」のヒロインオーディションを勝ち抜き、ジュリエット役でプロデビューした。ミュージカル「ハムレット」のオフィーリアや、「レ・ミゼラブル」のエポニーヌ、「ミス・サイゴン」のキムなど大役を次々と演じている。今年10~12月にKAAT神奈川芸術劇場(横浜市中区)ほかで上演されるミュージカル「アダムス・ファミリー」に出演する。
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