内野聖陽:共演の原田泰造に“ダメ出し” 「あまり分かってないねと…」

NHKの特集ドラマ「どこにもない国」の会見に登場した内野聖陽さん(左)と原田泰造さん
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NHKの特集ドラマ「どこにもない国」の会見に登場した内野聖陽さん(左)と原田泰造さん

 俳優の内野聖陽さんが5日、東京都内で行われたNHKの特集ドラマ「どこにもない国」の会見に登場。終戦後、旧満州から150万人を超える日本人の帰国に尽力した主人公・丸山邦雄を演じた内野さんは「150万人の日本人を救うために立ち上がった男がいること自体も知らなくて、これはすさまじいお話だなと思い、今やる価値があるんじゃないかと、二つ返事でやらせていただきました」と同作への熱い思いを明かした。

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 丸山から誘われ同志となり、行動力と資金力で脱出行を支える・新甫八朗を演じた原田泰造さんは「やっているときは、こんなに気合入れて撮った作品は初めてじゃないかな、というぐらい気合が入っていた」と撮影を振り返って吐露。気合が入った理由として「丸山さん(を演じた内野さん)が、『原田さん、あまり満州のことを分かっていないね。僕の本を貸すから、これを読んでくれ』と。それが分厚い本で」と内野さんから“ダメ出し”されたエピソードを告白。「そこには赤ペンで、大事なところにすごい線引いてあるんですよ。これを読んできたんだ。気合入れないと駄目だなと(思った)」と当時の心境を語った。

 また、丸山、新甫と行動をともにする武蔵役を演じる、沖縄県出身の満島真之介さんは、戦争について「(小さいころは)腕のない人や弾がまだ体に入っている人たちが近所にいて、当たり前の光景としてあった。東京に来て同じぐらいの年代の方たちと話すと、やっぱりなにも知らないんですよね。『僕たちとは関係ない』というようなことは思っていないかもしれないけど、無意識に(若い世代から)離れて行ってしまった歴史の現実みたいなものを、この10年ぐらい、肌身を持って感じている」と自身の周囲の現状を説明。「あの時、生きていた若者たちのエネルギーを、やっぱり僕たちはもう1回考えないといけないと思っている」と見解を語った。

 「どこにもない国」は、ソ連占領下の旧満州が舞台で、国家から見捨てられた同胞を故郷へ帰すための男たちの命がけの戦いと、それを支えた妻たちの愛を、中国ロケも交えて壮大なスケールで描いたドラマ。強い意志と愛情で子供たちを守り抜く丸山の妻・万里子を木村佳乃さん、蓮佛美沙子さん、片岡鶴太郎さん、萩原健一さんも出演している。
 
 会見には内野さん、原田さん、満島さんのほか、蓮佛さんらが出席。邦雄の妻・万里子役の木村佳乃さんはインフルエンザのため欠席した。

 ドラマは前後編で、24、31日の午後9時から放送される。

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