古田新太:バカボンのパパ役はナチュラルに 赤塚さんから学んだ「何をやってもいいんだ」

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テレビアニメ「深夜!天才バカボン」でバカボンのパパの声優を務める古田新太さん

 故・赤塚不二夫さんのギャグマンガ「天才バカボン」の新作テレビアニメ「深夜!天才バカボン」が、10日深夜からテレビ東京ほかで順次、放送される。「天才バカボン」は1971年、75年、90年、99年にもテレビアニメが放送されており、5度目のテレビアニメ化となる。初の深夜アニメで、俳優の古田新太さんがバカボンのパパの声優を務めることも話題になっている。子供の頃から赤塚さんのマンガの大ファンで「俳優業にかなり影響を受けました」という古田さんに、赤塚作品、バカボンのパパ役への思いを聞いた。

 ◇パパ役は嫌だなあ…と喜び半々

 「天才バカボン」は、1967~94年に講談社の「週刊少年マガジン」「月刊少年マガジン」「月刊テレビマガジン」「月刊コミックボンボン」や、小学館の「週刊少年サンデー」などで連載や読み切り作品が掲載されたギャグマンガ。新作テレビアニメは、映画「ぱいかじ南海作戦」「オケ老人!」の監督のほか、テレビアニメ「しろくまカフェ」のシリーズ構成なども手掛けた細川徹さんが監督を務める。入野自由さんがバカボン、日高のり子さんがママ、野中藍さんがハジメ、石田彰さんがレレレのおじさん、森川智之さんが本官、櫻井孝宏さんがウナギイヌをそれぞれ演じるなど豪華声優陣が集結する。

 古田さんは、赤塚さんについて「一番影響を受けているマンガ家」と話す。「子供の頃から赤塚先生の作品が大好きで、模写ばかりしていた。バカボン、もーれつア太郎、おそ松くんのキャラクターを見て、何をやってもいいんだ!と思った。俳優業にかなり影響を受けました」という思いがあった。

 強い思いがあっただけにバカボンのパパ役のオファーがあり「(監督の)細川君から直接、言われたのですが、嫌だなあ……と喜びと半々でした」と複雑な心境だったようだ。「みんなの中にバカボンのパパ像があって、年代によってイメージ違うし、オイラの場合は(アニメ第1、2作で声優を務めた)雨森(雅司)さんの声のイメージが強い。ものまねはできないし、大好きな作品なので、イメージと違う……となるのが嫌だった」と明かす。

 ◇深夜のテレ東だから何をやってもいいだろう(笑い)

 パパを演じる中で意識したことは、ナチュラルであることだった。「パパはエキセントリックな人ではなく、自分の常識で生きている。自分ではおかしなことをやっているつもりはなく、冷静におかしなことを言っている。思考回路がズレている。地声ではないけど、あまり高ぶったりしないようにしています。なるべくナチュラルなトーンで演じています」と話す。

 新作は「天才バカボン」としては初の深夜アニメで、ぶっ飛んだ展開も多いという。「でたらめでしょ。ただ、原作のぶっ飛び方は恐ろしいくらいですし、これくらいやってくれないとね。深夜にテレ東でやるんだから、何をやってもいいだろう(笑い)。コンプライアンスって何?(笑い)」と語る。

 「レレレのおじさん(役の石田さん)やウナギイヌ(役の櫻井さん)は本来、イケボの声優さんですよ。こんなことをやって……」と声優陣は怪演を見せてくれるようで、古田さんにも“むちゃぶり”があるという。しかし、「オイラは虫とか石とか、カワウソ、象も演じてきた人だからね。それが楽しいんですよ。俳優は無免許でも医者になれるし、オイラはそれで舞台俳優になった。これはできない……というのはもったいない。こんな役がやりたい!とかは全くないんですよ。『嫌です』って言わない。それに、もめると帰るのが遅くなるじゃないですか(笑い)」と楽しんでいる様子だ。

 古田さんはこれまで「ポポロクロイス物語」「ONE PIECE FILM GOLD」「ルドルフとイッパイアッテナ」などさまざまなアニメに声優として出演してきた経験もある。声優としての活動については「一番ウソをつける。姿が見えないからね。映像よりも舞台に近い」と感じているという。「舞台もウソの世界。『広い海だな』と言えば、海になる。映画だったら海で撮らないといけない。どれだけうまいウソをつけるかなんで。楽しいですよ。外国人にも動物、バケモノにもなれる。オイラはバケモノの役が多いけど」と語る。

 ◇怒られることを恐れないで

 「今回のバカボンは存分に遊んでいますよ」と話す古田さん。「毎回、どんなむちゃくちゃをするんだろう?と台本を楽しみにしています。楽屋落ちもあります。赤塚先生はマンガでも楽屋落ちをガンガン入れていた。赤塚先生もきっと、細川君の世界観を喜んでくれると思います。(アニメを手がける)studioぴえろ+さん、音響さんらスタッフの技術でいろいろなことをやっています」と自信を見せる。

 さらに「怒られることを恐れないで、何をやってもいいんだ!と感じていただければ。深夜なんでね」と古田さんが赤塚作品から受け取ったメッセージも込められている。ぶっ飛んだギャグで物議を醸しそうだが、「みんなで一丸となって戦う所存。いや、怒られたら、すぐにやめます」と笑う。「深夜!天才バカボン」は一体、何が飛び出してくるのだろうか……。

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