岩井俊二:新作恋愛映画に松たか子主演 広瀬すず、神木隆之介、福山雅治らも

映画「Last Letter」の出演者ら(C)2019「Last Letter」製作委員会
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映画「Last Letter」の出演者ら(C)2019「Last Letter」製作委員会

 映像作家の岩井俊二さんのオリジナル恋愛映画「Last Letter」(2019年公開)が製作され、松たか子さんが主演し、広瀬すずさん、神木隆之介さん、福山雅治さんらが出演することが3日、明らかになった。岩井さんが脚本、監督を務める。松さんが岩井監督の作品に出演するのは、1998年に公開された初主演映画「四月物語」以来、約20年ぶり。広瀬さん、神木さん、福山さんは初の“岩井組”参加となる。

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 音楽は、岩井監督の映画「スワロウテイル」「リリイ・シュシュのすべて」などでもタッグを組んでいた小林武史さん、プロデュースは映画「モテキ」や劇場版アニメ「君の名は。」などを手がけた川村元気さん。また、新進女優の森七菜さん、歌手の水越けいこさん、小室等さん、アニメ「エヴァンゲリオン」シリーズなどで知られる庵野秀明監督も出演する。

 物語は、夏の宮城を舞台に、手紙の行き違いをきっかけに始まった二つの世代の男女の恋愛と、それぞれの心の再生と成長を描く。

 松さんは主人公の岸辺野裕里、広瀬さんは裕里の姉・未咲の高校生時代と未咲の娘(裕里のめい)である遠野鮎美という“母娘”の1人2役を演じる。福山さんは高校の同級生だった未咲に恋をし、再会を願って同窓会に参加。ひょんなことから裕里と文通を始めることになる乙坂鏡史郎、神木さんは鏡史郎の高校生時代、森さんは裕里の娘・颯香と裕里の高校生時代の2役を、それぞれ演じる。福山さんの出演は、岩井監督が鏡史郎役は「福山雅治しかいない」と熱望したことで実現。神木さんは憧れの存在だという福山さんと2人で1役を演じる。

 ◇岸辺野裕里(43)役の松たか子さんのコメント

 岩井監督と仕事をするのは、本当に久々で、「四月物語」から時間を経て、再びお話をいただけてとてもうれしかったです。このお仕事をしていて、新しい方と出会うことも面白いことではありますが、一度ご一緒した方に声をかけてもらえると「あっ、嫌われてはいなかったのかな」とも思ったりします(笑い)。でも時間はたっているので、”今”の仕事になるよう、一生懸命頑張りたいと思っています。だいぶ大人になって岩井さんとまたお仕事できる楽しみが今回の役にはあるのかなと思っています。

 この作品には切ない気持ちみたいなものがあふれていますが、決して岩井さんがそれだけを思っているのではないのかも、とも思います。回想シーンがまるで“今”のように描かれていますので、うまくそれがつながっていくといいなと思います。緊張したまま終わるのかなって思いますが、それでもいいかなって思っています(笑い)。

 ◇遠野鮎美(16)&遠野未咲(18)役の広瀬すずさんのコメント

 岩井さんの作品に参加させていただけることが、とにかくうれしいです。岩井さんの作られる映画の空気が大好きなので、カメラの前で感じられた空気、温度を大切に、うそなく、演じられるよう頑張ります。キャストの皆様もご一緒させていただいたことがある方が多いので、楽しみです!

 ◇乙坂鏡史郎(18)役の神木隆之介さんのコメント

 岩井監督の作品に初めて参加させていただくことになりました。過去作品も拝見しており、人間味あふれる温かい作品が多い印象なので、今回演じる乙坂鏡史郎として、岩井監督が撮られる世界観の中で精いっぱい生きたいと思います。

 そして、僕にとって憧れでもある福山雅治さん。今回は福山さんの学生時代を演じさせていただくので、うれしさとプレッシャーでいっぱいですが、先輩の胸をお借りするつもりで丁寧に演じたいと思います。広瀬すずさんは、以前ドラマでご一緒させていただきましたが、また共演することができてうれしいです。すてきな共演者の皆さんに囲まれて芝居ができる喜びをかみしめながら、日々撮影に励みたいと思います。

 ◇乙坂鏡史郎(44)役の福山雅治さんのコメント

 唯一無二の美しさで描かれる岩井監督作品への初参加、そして、松さんとはおよそ20年ぶりにご一緒させていただけること、それぞれの出会いにとても興奮しています。監督からオファーをいただいた「乙坂鏡史郎」という役柄は、監督自身のドキュメントを色濃く反映しているキャラクターだと感じています。その役を、監督の故郷である夏の仙台で撮る。岩井監督が平成最後の夏に「Last Letter」という作品を撮られることの意味、そしてその現場に立ち会えることの幸運を全身で感じながら撮影に臨ませていただきます。

 ◇岩井俊二監督のコメント

 かつて「Love Letter」という映画を作りましたが、当時は手紙のやりとりのあった時代でした。あれから通信手段は激変し、SNSでやり取りできてしまうこの時代にあって、手紙を使った物語は現代においては不可能だと思っていましたが、ある日それを可能にするアイデアを思いついてしまったところからこの物語の構想がスタートしました。

 ある夏休みの間に起きた世代を超えた手紙物語です。今回初めてロケーションを故郷・宮城に設定しました。劇映画としては初の試みです。今回は川村元気プロデューサーとのお仕事ということでこのユニットのコラボを楽しもうと思っています。ご一緒するのが初めての俳優さんもいるし、以前お仕事をしたことのある俳優さんもいます。プロの俳優さんもいればそうでない方もいます。そこからどういう化学反応が起きるか今から楽しみです。

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