冬ドラマ:“おじさん俳優”が“大渋滞” メイン起用で生まれる新たな魅力

11日スタートのテレビ朝日の連続ドラマ「私のおじさん~WATAOJI~」の代表カット=テレビ朝日提供
1 / 1
11日スタートのテレビ朝日の連続ドラマ「私のおじさん~WATAOJI~」の代表カット=テレビ朝日提供

 2018年は、「新語・流行語大賞」トップテンにも選ばれた、テレビ朝日の連続ドラマ「おっさんずラブ」でヒロインを演じた俳優の吉田鋼太郎さんや、フジテレビの“月9”ドラマ「コンフィデンスマンJP」「SUITS/スーツ」に出演した小手伸也さんといった“おじさん俳優”が、例年以上に脚光を浴びた一年となった。19年の冬ドラマにも、その名もズバリ「私のおじさん~WATAOJI~」の遠藤憲一さんをはじめとした“おじさん俳優”がメインどころで続々登場。まさに“大渋滞”の様相を呈している。

ウナギノボリ

 ◇遠藤憲一が“妖精のおじさん”&さすらいの男仲居に

 11日にスタートする「私のおじさん~WATAOJI~」(テレビ朝日系、金曜午後11時15分)のテーマは「働く女性×おっさん」。言いたいことを言えない性格の主人公・一ノ瀬ひかり(岡田結実さん)がバラエティー番組の制作会社で過酷なAD生活を送るひかりの前に、毒舌な「妖精のおじさん」(遠藤さん)が現れる……という社会派コメディー。遠藤さんに加えて、去年の“シンデレラおじさん”小手さんも出演。万年チーフADの出渕輝彦を演じている。“毒舌妖精”の遠藤さんに、万年チーフADの小手さんと役どころの妙もあって話題を呼びそうだ。

 さらに、遠藤さんは、16日スタートの連続ドラマ「さすらい温泉・遠藤憲一」(テレビ東京ほか、水曜深夜1時35分)では主演を務める。遠藤さんが素性を隠し、すご腕の男仲居「中井田健一」として、各地で出会った“ワケあり美女”たちの事情に首を突っ込み、問題を解決するという虚実入り交じった設定。さすらいの男仲居として、美女たちと恋に落ちていくという艶っぽいドラマで、“毒舌妖精”とはうって変わった別の側面が堪能できるはず。

 ◇“おじさん俳優”ぞろいの「メゾン・ド・ポリス」 光石研は57歳で連ドラ初主演

 11日スタートの「メゾン・ド・ポリス」は高畑充希さん演じる主人公で新人刑事の牧野ひよりが、退職警察官だけが住むシェアハウス「メゾン・ド・ポリス」を訪れ、小日向文世さん、野口五郎さんが演じる“ワケありのおじさま”たちに振り回されながら事件を解決していく一話完結の刑事ドラマ。小日向さん、野口さん以外にも、角野卓造さん、近藤正臣さんと個性的な“おじさん俳優”ぞろい。高畑さんとくせ者ぞろいの“おじさん俳優”が繰り広げるやりとりが見どころだ。

 また、俳優の光石研さんも、17日から放送される「デザイナー 渋井直人の休日」(テレビ東京、木曜深夜1時)で、57歳にして初の連ドラ主演となった。おしゃれな日常を過ごすも、次々現れるヒロインたちに右往左往させられる中年デザイナーの姿には思わずキュンとさせられてしまうかも。

 ドラマのタイトルにもなった「バイプレーヤー」として数々のキャリアを重ねた“おじさん俳優”たちの姿は、“いぶし銀”という言葉が陳腐に聞こえてしまうほど一人一人が個性的だ。イケメン俳優とはひと味違った魅力が満載の“おじさん俳優”に当てられたメインというスポットライトが照らし出してくれる新たな魅力に注目していきたい。

テレビ 最新記事