ライオンの隠れ家
最終話 僕たちの新しい始まり
12月20日(金)放送分
宮藤官九郎さんが脚本を手がける2019年のNHKの大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」が6日に“開幕”する。日本人が初めて五輪に出場した明治の終わりから、東京に五輪がやってきた1964年まで、およそ半世紀を描くオリジナルストーリーで、ビートたけしさん扮(ふん)する昭和の大名人・古今亭志ん生が“落語”で物語をナビゲートする。中村勘九郎さんが日本で初めて五輪に参加したマラソン選手の金栗四三(かなくり・しそう)、阿部サダヲさんが「東京オリンピック」実現に執念を燃やす政治記者・田畑政治(たばた・まさじ)を演じ、“リレー”形式で主演のバトンをつなぐ異色作だ。
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今作のテーマは「“東京”と“オリンピック”」。大河ドラマで近現代史を取り上げるのは、1986年の「いのち」以来33年ぶり。時に物語が時代を行ったり来たりするのも特徴で、明治~大正~昭和を通して、オリンピックに関わった人たちの悲喜こもごもを、ポップにテンポ良く描く。当然、侍は出てこない。
音楽を手がけるのは、13年放送の連続テレビ小説「あまちゃん」などで知られる大友良英さん。ブラジルのサンバをヒントに大人数でリズムを作り上げた、壮大で疾走感あふれるテーマソングが視聴者を「いだてん」の世界に誘(いざな)うほか、「モテキ」「バクマン。」などで知られる大根仁監督も演出陣に名を連ねている。
もちろん、役所広司さんや生田斗真さん、森山未來さん、星野源さん、松坂桃李さん、松重豊さん、綾瀬はるかさん、小泉今日子さんといった豪華キャストの熱演も必見だ。
第1回「夜明け前」は、時は1959年、五輪招致目前の東京。大渋滞の日本橋を通りかかった落語家の古今亭志ん生(たけしさん)は寄席に向かっていた。その日、高座で志ん生が語り出したのは、50年前の日本の五輪初参加にまつわる噺(はなし)。1909年、柔道の創始者の嘉納治五郎(役所さん)はストックホルム大会を目指して悪戦苦闘していた。
スポーツという言葉すら知られていない時代。果たして、初めての派遣選手をどう選ぶのか。日本オリンピック史の1ページ目がここに開かれる……。
昨年12月に行われた第1回の試写会で、金栗四三役の勘九郎さんは、劇中で歌舞伎の隈(くま)取りのようなメークを披露していることを明かした上で、「インパクトのある登場ができた」と満足げに振り返っていた。主人公・金栗四三がどうやって登場するのかにも注目したい。
大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」は全47回。NHK総合で毎週日曜午後8時ほかで放送。
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