おかあさんといっしょ:よしお兄さん、歴代最長14年間「やりきれた」「初心忘れることなく…」

「おかあさんといっしょ」の会見に登場した小林よしひささん(右)と上原りささん
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「おかあさんといっしょ」の会見に登場した小林よしひささん(右)と上原りささん

 NHKの幼児向け番組「おかあさんといっしょ」で「体操のお兄さん」を務める小林よしひささんが3月末で番組を卒業することが18日、東京・渋谷のNHK放送センターで行われた会見で発表された。2005年の就任以来、歴代最長となる14年間にわたって11代目「体操のお兄さん」を務め上げた小林さんは、卒業の話を聞いたときの心境について「まずいろいろな気持ちがあったのですが、やりきれた、ほっとしたという気持ちが強かったと思っています」と明かした。

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 14年前に佐藤弘道さんの後を継いで11代目に決まった小林さん。当時は大学の助手と体操部のコーチで、「体操のお兄さんの道は思っていなかったのに、オーディション(の話)が来た。私はダンスや演技、歌ったことがないのに、『ド素人を取ってもいいんでしょうか』と(思っていた)」と明かし、「見た目もイケメンだといいのですが……。先代がひろみちおにいさんなので、(みんなに)受け入れてもらえるのかという不安な気持ちが大きかった」と振り返った。

 それでも「14年間は初心を忘れることなく、常に進化し続けよう。(子供たちや関係者の)みなさんに恩返しができるよう頑張ってきました。『よくやったね』と言われるまでは頑張ろうと思った」としみじみ。「この番組は多くのスタッフに支えられているんだなと思ってます。そんな番組に14年間も関わらせていただいたことが、本当に幸せに思います」と頭を下げた。

 14年間で苦労したことを聞かれると、「健康の維持とけがをしないというのは大変だった。替えの利かない職業なので」と説明し、「風邪を引くこともインフル(エンザ)もあった。ただ、なぜか長期の休みに入った瞬間に風邪を引き、休みを棒に振っていました」と明かして笑わせた。

 会見では「パント!のお姉さん」を担当する上原りささんも3月末で卒業することが発表された。上原さんは「7年間、濃い充実した時間を過ごさせていただきました。いつか自分にもこの瞬間が来ると思っていました。やり切れたという思いと、支えてくださった方への感謝の気持ちでいっぱいです。毎日が楽しくて幸せな時間でした」と語った。

 小林さんは今後、芸能界での活動を含めて、幼児向けの体操を続けていく考え。上原さんは、ダンスや音楽、ミュージカルでの活動を目指すといい、2人とも5月に開かれる「おかあさんといっしょ」のコンサートにはゲストとして出演する予定。

 「おかあさんといっしょ」は1959年に始まった幼児向け番組で、NHK・Eテレで毎週月~土曜日午前8時ほかで放送中。4月からの新しい体操のお兄さんは福尾誠さん、パント!のお姉さんは体操のお姉さんとなり、秋元杏月(あきもと・あづき)さんが担当し、歌のお兄さんの花田ゆういちろうさん、歌のお姉さんの小野あつこさんは4月以降も継続して出演する。なお、3月29日の放送の最後には新旧担当のあいさつがあり、30日の放送が小林さんと上原さんの最後の登場となる。

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