アメトーーク!
芸人矢印トーーク ~実は前から思ってたけど…~
12月11日(木)放送分
「いい感じで枯れていきたい」。こう語るのは、俳優のユースケ・サンタマリアさん(48)だ。1994年にラテンロックバンド「BINGO BONGO」のボーカル&MCとしてデビューし、今年で25周年。「おおむね満足」と語るユースケさんに、今の思いや、16日からスタートする、ブラック上司を演じるドラマ「わたし、定時に帰ります。」(TBS系、火曜午後10時)について聞いた。
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ユースケさんは、1971年3月12日生まれ、大分県出身。俳優としては、ドラマ「踊る大捜査線」(1997年・フジテレビ系)で本格デビュー。テレビドラマでは、同シリーズのほか、「お見合い結婚」(00年、同局系)、「アルジャーノンに花束を」(02年、同局系)、近年では、「火の粉」(16年、東海テレビ・フジテレビ系)、「あなたには帰る家がある」(18年、TBS系)などに出演。映画では、「交渉人 真下正義」(05年)、「UDON」(06年)に主演。バラエティー番組などの司会としても活躍している。
ユースケさんといえば、バラエティー番組で見せる底抜けに明るいキャラクターで知られ、適当な(?)トークが持ち味。本人によると「一昔前は、うるさい、楽しい人」というパブリックイメージだったが、近年その変化を感じているという。「最近多いのは、腹に一物持ったサイコパスみたいな(イメージ)」と説明する。
近年出演したドラマ「火の粉」では、一見、善良に見えるが、物事を自分の思い通りに進めるためには手段を選ばず、相手を追い詰めていく狂気じみたキャラクターを演じた。モラハラ夫を演じた「あなたには帰る家がある」(TBS系)での怪演も話題となった。
「どうしても印象に残るものって、ちょっといびつなというか、普通いないよこんなヤツっていうのがなんとなく残っているでしょ? (今回の)この役をやる時も、『ユースケさん(の役は)、怖い人じゃないですから』ってすごい言われて……。確かにそういう役が多かった」と話す。
原作は、朱野帰子(あけの・かえるこ)さんの同名小説シリーズ(新潮社)。「残業ゼロ、定時で帰る」がモットーのヒロインが、くせ者のモンスター社員の抱えるさまざまなトラブルを解決していく。「残業問題」を切り口として、単なる制度改革ではなく働く人々の意識改革=社会人の持つべきライフワーク・バランスについて描く。
ユースケさんは、吉高由里子さん演じる主人公・東山結衣役のブラック上司として、職場の面々を振り回す福永清次役を担当。「ブラック上司っていうと、ユースケがどんな気持ち悪い感じでくるんじゃないかと思う人もいると思うんですよね。でもそれをちょっと裏切って、かつ、やっぱいいなあというふうにしたい」と意気込む。「(福永が)うっすら最初からみんなから嫌われている感じが、結構燃えるんです。そういう孤独感、やっていて楽しいです」と話す。
ドラマを手がける新井順子プロデューサーは、ユースケさんの起用理由について「(ユースケさんのセリフで)『体は中年、心は新卒。初心に戻って頑張ります!』って言うんですけど、このセリフをナチュラルに言える人は(ユースケさん以外に)いない。ユースケさんしか思いつかなかった」と太鼓判。八尾香澄プロデューサーも、「明るくブラックをやってくれそう」と期待を寄せている。
ユースケさんの出演シーンでは、ユースケさんが「最年長」ということで、「ついにそんな時が来てしまったか。最近、そういう現場も多いです」と話したユースケさん。3月に48歳となり、「もうあきらめしかない。結構歩いてきたな……」と振り返りながらも、「こんな年だし、若くもないし。でもこの年でもやっていくしかないから、自分なりの枯れたおっさん感みたいなものを見つけていこうという感じ」と前を向く。
「ただ『老けたな』って言われるのは嫌だから、『なんかいい感じに枯れたね』みたいな。『年とったけど、軽く色気あるね』ぐらいな感じにいけたらいいなと。僕のほのかな願いです」と明かす。
自身について「昔から変わっていない」と話すユースケさん。俳優キャリアのスタートとも言える「踊る大捜査線」について聞いてみると、「すごく大事な作品だけど、もう終わったことであって……すごくヒットしたものって、何年たってもそれを言われる。そういうものに一回でも出会えたっていうのは、貴重な体験をしたと思うし、できればあと一回とか二回出会いたい。出会えなくてもいい仕事したい」と力を込める。
「『踊る』とかは、知ってもらうという意味ではものすごく大きかったし、すごく前の話だけど、『お見合い結婚』『アルジャーノンに花束を』って、やっていてすごく面白かったし、やりがいもあったし、素敵な作品に参加させてもらったという喜びもあった」と転機を告白。「これからもこういう喜びを得たい、なるべくひとつでも多く、と思った。でも、それがすごく強く残っている分、やっぱりハードルが高くなっちゃって。やっぱり常にそういう転機があるといいなと思います」と話す。今回のブラック上司にも注目したい。
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