アメトーーク!
ひとり暮らし長~い芸人
11月21日(木)放送分
女優の広瀬すずさんが主演を務めるNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「なつぞら」に柴田家の長女、夕見子役で出演している福地桃子さん。柴田家で唯一、家族を俯瞰(ふかん)し、時に鋭い指摘でヒロインなつ(広瀬さん)の人生を動かしていく夕見子をチャーミングに演じ、注目を集めている。夕見子といえば、上から目線の持論や正論も人気の理由で、歯に衣(きぬ)着せぬ物言いを爽快に感じている視聴者も多いという。そんな愛されキャラをどう演じてきたのか。役に対してや夕見子人気への率直な思いを、福地さんが語った。
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福地さんは、“ちび夕見子”こと子役の荒川梨杏ちゃんの演技を引き継ぎ、ドラマには第3週から登場。福地さん演じる成長した夕見子は、第5週で祖父・泰樹(草刈正雄さん)ゆずりの開拓精神を発揮し、「もっと広い世界を見たい」と北海道大学受験を決意する。その後、希望通りに北大に進学したため、上京するなつとはもちろん、十勝の家族とも離ればなれに……。そのときは夕見子の出番減少を惜しんで、「夕見子ロス」といった言葉も登場した。
そんな夕見子は、第14週の最後となった第84回(7月6日放送)で突然、帰省。家族を前にして「何さこの家は。女は働いて飯を作り、男は座って飯を待つ。相変わらず遅れてますもね」と言い放つと、翌第15週の始まりとなった第85回(7月8日放送)でも、再会したなつに対して、「もっと普通を疑え、なつ!」と安定の夕見子節をさく裂させ、SNSでは「夕見子ー! キター!」「俺たちの夕見子が!」「待ってたよ、夕見ー!」「俺たちの夕見子、さすがだ!」といった声が上がった。
ドラマの盛り上がりや夕見子人気を普段の生活でも肌身に感じているという福地さんだが、夕見子の性格と普段の自分とは「共通点が少ない」だけに、「夕見子はいろいろな意味で強さを持っているキャラクターなのですが、普段の私を役と重ね合わせて見てくださっているように感じたこともあって、それも不思議な感覚でした。応援してくださっている方がたくさんいる中、自分の性格とのギャップに、がっかりされないかなと思う時もあります」と、人気の高さに驚きや戸惑いが少なからずあるようだ。
歓喜の再登場となった第84、85回の“安定の夕見子節”については、「まさに夕見子らしい登場の仕方だなと思いましたし、自分でも台本を読んでいて、ちょっと“上から”かもしれないのですが、すごくしっくりきました」と笑顔で振り返った。
そんな愛され夕見子はどのように作られたのか。もちろん、大森寿美男さんが手がける脚本という“道しるべ”があったことも確かだが……。
「夕見子の『もっと広い世界を見たい』というせりふは、自分の中でも常に持ち続けたい言葉」と、夕見子の開拓精神に共感を寄せ、「北海道という場所で培った夕見子の芯の部分と、自分が大切にしていきたい考え方はそんなには遠くないような気がします」と福地さんは感じている。
それでも「皆さんも最初、思っていたであろう、夕見子のデリカシーのない部分、不器用な表現の仕方に全部、共感できたというわけではありませんでした」といい、「自分とは考え方が違うからこそ、どうして今、こんなことを言うんだろうと悩んだ時期もありました」とも告白する。
また、夕見子は「今までお芝居をやらせてもらってきた中で、どうしたら近づけるかなと一番考えた役」でもあったというが、クランクインしてから最初の一週間、家族のシーンが続く中で、「家族の中では、あまり深く考えないようにしてみた」ことで気持ちを一度リセット。
さらには「自然に出てくる言葉に身を任せてみようとすることで楽にもなった」と明かしており、「家族の中にいると、夕見子の不器用さも含めて柴田家のバランスをとっているということを感じました。どうしてなんだろうと思っていた気持ちが“ふふっ”と笑えるような愛に変わる瞬間がありました。なつとのシーンもたくさんあったのですが、夕見子なりの伝え方、決して素直ではないけれど、後悔してほしくないからこそ、誰よりもエネルギーを使った不器用さというのを意識して演じたとき、夕見子の強くて優しい部分を一番、身近に感じることができて……。自分自身も夕見子の魅力をもっと繊細に伝えたいと思うようになりました。お芝居をする上で役を好きになることは、すごく大事なことなんだなと、教えてもらいました」と振り返っていた。
愛され夕見子が出来上がる過程には、福地さんの夕見子への大きな愛があったことは間違いない。7月15日から始まる第16週では、夕見子の物語が新たな展開を迎えるが、福地さんは「また夕見子らしくひっかき回している印象」と楽しそうに笑う。
その上で、「夕見子はトラブルメーカーに思えたりもするのですが、演じていて感じるのは、良くも悪くも真っすぐで、突拍子もない行動をとっているという自覚がないと思うので、思ったまま、真っすぐに意思を貫き通す、ピュアな夕見子として、東京編に新たな風を吹かすことができたらな、と思っています」とアピールしていた。
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