女優の水野美紀さんの主演ドラマ「奪い愛、夏」（AbemaTV）に出演する田中みな実さん。松本まりかさん演じる空野杏の同僚であり、親友の広報部員・井川瞳を演じているが、第4話を境に、どんどん悪女の顔を見せており、SNSでは「田中みな実怖い」「田中みな実が悪女すぎて最高すぎる」などの注目を集めている。ドラマの脚本を手がける鈴木おさむさんは、「田中みな実というキャラが強い分、女優さんとしてはいろいろな起用方法があると思う」と語る。女優としての田中さんの可能性を「面白い」と話す鈴木さんに、田中さんの魅力や女優としての印象を聞いた。

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　◇「“田中みな実”というキャラを利用したい」

　田中さんは、1986年11月23日生まれ。埼玉県出身。2009年、TBSテレビに入社。「サンデージャポン」（同局系）などの人気番組の司会を務め、2014年9月末に退社。2014年10月からフリーアナウンサーとなる。

　女優としては、今年2～3月に放送された女優の山口紗弥加さんの主演ドラマ「絶対正義」（東海テレビ・フジテレビ系）で、本格的な演技に初挑戦。体当たりで臨んだキスシーンやラブシーンも話題を呼んだ。今クールでは、「奪い愛、夏」で連ドラレギュラー出演しているほか、女優の深田恭子さん主演の連続ドラマ「ルパンの娘」（フジテレビ系、木曜午後10時）の第5話に“お色気女泥棒”役でゲスト出演した。

　10月クールでは、新木優子さんと高良健吾さんがダブル主演する連続ドラマ「モトカレマニア」（フジテレビ系、木曜午後10時）の出演が決まっており、ゴールデン・プライム（GP）帯（午後7時～11時）ドラマで初のレギュラー出演となる。

　「みんなのみな実」と公言するなど“ぶりっ子キャラ”としても注目を集めていた田中さんについて、鈴木さんは「田中さんって、テレビでは、“田中みな実”というキャラクターを演じていると思うんです。だからこそそれを（『奪い愛、夏』に）利用したいと思った」と明かす。

　◇「奪い愛、夏」で新境地　目を見開き、狂気に満ちた表情も

　「奪い愛、夏」は、2017年1月期にテレビ朝日系で放送され、ドロドロの愛憎劇が話題を集めたドラマ「奪い愛、冬」と同様に鈴木さんが脚本を担当。同ドラマのプロデュースチームも脚本作りに全面協力し、全く新しいオリジナルドラマとして配信。前作よりも「狂気度200％アップ」したといい、危険な愛のトライアングルが描かれている。

　第4話では、田中さん演じる井川が狂気に満ちた表情を浮かべ、杏に迫る場面があった。田中さんは、「たまたま前を通りかかったら杏がいて。ふふふ……」とキュートな笑顔を見せた直後、低い声で「んなわけないでしょ？　あなたを朝からずーっとつけていたのよ」と目を見開きながら話したり、「これからだね。あなたが人生転がり落ちるの。ふはははは……」と不敵に笑い、そして、スタンガン片手に「逃がさないよ～」と語る……という演技を披露。

　また、第6話では、気絶した桐山椿（小池徹平さん）に対して、「こいつは私が炎の中に捨てておきます」と言って、蹴り飛ばしたり、髪をかき上げながら、「きれいな顔が炎で燃えるところ、見たいわあ。あははははは」と笑う場面もあった。さらに、「最悪私、椿さん刺して殺せますから」と言い放つ場面も。田中さんの演技に、SNSでは「狂気的な田中みな実最高すぎた」「田中みな実の演技うまい」などの声があがっている。

　◇女優としての田中みな実「面白い」

　ドラマが始まる前に、田中さんは「1～3話を読んだあたりで、もうこれ以上のことはないだろうと感じるほど、エキセントリックな内容でしたが、それは序章にすぎませんでした（笑い）。鈴木おさむさんの頭の中はいったいどうなっているのだろう……と恐ろしくなりました」とコメントしていた。

　鈴木さんによると、田中さん演じる井川は、「最初はあんなに出てくる役にしていなかった」のだという。鈴木さんは、「田中みな実さんがやってくれるかもってなった瞬間に、もっと悪くて、逆に寂しい女になったらいいなって思った。強くて、全く落ち込まない、そんな田中みな実を見てみたいと思った」と明かし、田中さんのイメージを役に入れたと話す。

　田中さんの女優としての可能性を「面白い」と話した鈴木さんは、「“田中みな実”というキャラが強い分、女優さんとしてはいろいろな起用方法があると思う」と語る。そして、「田中みな実がやるんだったら、田中みな実に合わせた役じゃないと面白くないと思う。普通の役では面白くないなと思っちゃいますね」と持論を展開した。

　26日にいよいよ最終回を迎える「奪い愛、夏」。田中さん演じる井川は、どんな顔を見せてくれるのか。そして、物語の行方は……。最後まで期待したい。