俳優の杉野遥亮さん、女優の福原遥さんダブル主演の映画「羊とオオカミの恋と殺人」(朝倉加葉子監督)が11月29日からTOHOシネマズ日比谷(東京都千代田区)ほかで公開される。原作は、マンガアプリ「マンガボックス」で連載された裸村さんのスプラッター・ラブコメディーマンガ「穴殺人」。連続殺人鬼の女性と、その隣に住む自殺願望を持つ青年の恋愛模様を描く。自殺志願の男・黒須越郎役の杉野さんは映画初主演。福原さんは殺人鬼役に初挑戦で、美少女・宮市莉央を演じている。
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大学受験に失敗し、予備校もやめて引きこもり、ライフラインを絶たれ絶望した黒須(杉野さん)は、首つり自殺をはかるが失敗。その弾みで偶然開いてしまった壁の穴をのぞくと、美人で清楚(せいそ)な隣人・宮市(福原さん)の生活が丸見えになる。
黒須は穴をのぞくことが生きがいになり、宮市のとりこになっていくが、ある日、彼女が部屋で凄惨(せいさん)な殺人行為をしているのを目撃し、声を上げてしまう。のぞき行為が見つかった黒須は、宮市に愛を告白。殺されるかと思いきや、付き合うことに。幸せをかみしめる黒須だったが、宮市はデート中も構わず殺人を犯し……。
タイトルを見てミステリーものなのかと思っていたら、まさかのラブコメ。猟奇殺人と恋愛、コメディー要素を融合させた異色作で、エッジが効き過ぎている分、リアリティーを気にせず、ぶっ飛んだ物語を純粋に楽しめる。杉野さん演じる黒須と福原さん演じる宮市の胸キュンシーンがあったと思えば、その直後には殺人が……という展開はシュール。感情を揺さぶられ続ける体験は新鮮で興味深かった。
自殺志願者と殺人鬼という極端な2人だが、相手のことを好きだけど譲れない、互いの価値観を尊重し合うといった、現代の恋愛の在り方のようなものを考えさせられる一面も。ただ全体としてはラブコメ色が強く、そんなことを真剣に考えた自分さえも笑ってしまう展開。血しぶきが多めのため、スプラッターが苦手な人には少しつらいかもしれないが、それにしても福原さんの殺人鬼役は、アクションを含め、とても美しかった。(遠藤政樹/フリーライター)
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