スカーレット:“八郎”松下洸平は“喜美子”戸田恵梨香の背中が「頼もしかった」 地元が全面支援 火まつりシーン舞台裏 

NHKの連続テレビ小説「スカーレット」第53回の「火まつり」シーン (C)NHK
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NHKの連続テレビ小説「スカーレット」第53回の「火まつり」シーン (C)NHK

 戸田恵梨香さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「スカーレット」の第53回(11月29日放送)で、ヒロイン・喜美子(戸田さん)らが信楽に古くから伝わる「火まつり」に参加するシーンが登場した。信楽焼を題材にした物語の中に「火まつり」を描くことで、“地域の特性”といったリアリティーが出せる点、さらに燃えさかるたいまつを象徴として、喜美子と深野(イッセー尾形さん)の師弟関係の終焉(しゅうえん)、喜美子と八郎(松下洸平さん)の関係の進展といった変化をよりドラマチックに表現できるという狙いから生まれた同シーン。その舞台裏を紹介する。

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 ◇江戸時代から続く信楽伝統のお祭り「火まつり」とは?

 今回、地元の全面バックアップを得て、劇中で再現された「火まつり」。「火まつり」とは、「しがらき火まつり」の名称で、現在も滋賀県甲賀市信楽町で毎年7月の第4土曜に行われている伝統行事だ。江戸時代から続くと伝えられるこの祭りは、“陶器づくりに欠かせない火”“生活や文化に欠かせない火”への感謝と、火に関わる安全を祈願する神事として親しまれている。

 ドラマの中、喜美子や“フカ先生”、さらに陶工の八郎らが大きなたいまつを担いで歩いていたが、実際の火まつりでも、信楽にある新宮神社から愛宕山山頂の神社までの約2.1キロの距離を30~40分かけて歩き、山頂で大小さまざまなたいまつを奉納する。

 ロケは8月下旬、信楽で行われた。実は2018年と2019年は悪天候のため、実際の「しがらき火まつり」は中止となっていて、地元としては、今回のロケに懸ける思いはひとしお。甲賀市には「しがらき火まつり」で実際に使用する予定だった約60本のたいまつを準備してもらい、さらに地元からはエキストラの方々が参加して実際の祭りの様子を再現。地元・信楽のバックアップのもとに荘厳なシーンを撮影することができたという。

 ◇「地元の協力なしでは成立しなかった」と感謝 今後の見どころは“変化”

 撮影当日、雨に降られながらも約5キロのたいまつを担いで山道を歩き奉納する「火まつり」ロケを終えた喜美子役の戸田さんと八郎役の松下さん。撮影で戸田さんの後ろを歩いていたという松下さんは、たいまつを担ぐ戸田さんの姿を見て「ものすごく頼もしかったです」と一言。この言葉に笑顔の戸田さんが「背中がですか?」と聞けば、松下さんは続けて「そうです。その背中を追いかけて僕も登りました」とロケを振り返った。

 一方、戸田さんは喜美子の心情を重ねながら「深野先生や八郎さんと一緒に歩けているという、うれしさと楽しさがありました」と明かすと、地元の協力について「安全面も含めて私たちをフォローしていただいて、すごくありがたかったです」と感謝。松下さんも「信楽の方々が協力してくれなかったら成立しないシーンだったと思います」と語った。

 さらに戸田さんは、第10週以降、今後の「スカーレット」の見どころにも言及。「喜美子はフカ先生の弟子を卒業して一人前の女性絵付け師として働いていく中で、さまざまなきっかけを受けて陶芸の世界に興味を持っていきます。また、喜美子と八郎がどのようにしてお互いの距離を縮めていくのか、そして丸熊陶業にも激震が走り、信楽の街も変わっていきます。そのような“変化”が見どころです。お楽しみに!」とアピールしていた。

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