女優ののんさんが12月9日、東京都内で行われた劇場版アニメ「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」(片渕須直監督、12月20日公開)のスペシャルライブ付き特別試写会に登場。のんさんは今作の製作を聞いた時のことを、「3年前のレコーディングのときに(監督が)『作る』っておっしゃっていたので、すぐレコーディングしなきゃなって思っていた」と話すも、その後何も進まないままの状況に、「監督が忙しいからなくなったのかな……って思っていた。そうしたら本当に決まったので、とてもうれしかった」と不安に感じていた当時の心境を明かした。
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アフレコ時のエピソードを聞かれ、のんさんは「2日目のレコーディングの前、(北條)周作さん役の細谷(佳正)さんのレコーディングを終えた監督と話をしたとき、気合を入れてねみたいな感じで、『周作さん、新しい球を投げていますよ』という“脅し”を受けました(笑い)」とコメント。「すずさんにとってリンさんが特別な友達というのは前作も描かれていましたが、今回はリンさんとのシーンがふんだんに入っている。改めてすずさんにとって、リンさんがどんな存在かは慎重に考えて臨みました」とアフレコを振り返った。
舞台あいさつには、音楽を担当したコトリンゴさんも出席。「試験栽培」「悲しくてやりきれない」の2曲を生演奏で披露した。演奏を聴いたのんさんは、「最高でした。何度も鳥肌立って今日来て良かったなって。このまま余韻に浸って一緒に映画を見たいくらい」と感動していた。
「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」は、2016年公開の「この世界の片隅に」に新規カットを加えた新作。「この世界の片隅に」は、「漫画アクション」(双葉社)で連載され、2009年に「文化庁メディア芸術祭」のマンガ部門優秀賞を受賞したこうの史代さんのマンガが原作で、戦時中、広島・呉に嫁いだ18歳のすずの生活が、戦争の激化によって崩れていく様子が描かれた。劇場版アニメは2016年11月に公開され、異例のヒットを記録。日本アカデミー賞で最優秀アニメーション作品賞に選ばれたほか、アヌシー国際アニメーション映画祭で長編部門審査員賞を受賞した。
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