全領域異常解決室
第7話 すべてお話します 物語はここから始まった
11月20日(水)放送分
2022年に放送される第61作のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が1月8日、東京・渋谷の同局で行われた会見で発表された。脚本を担当する三谷幸喜さんは2004年の「新選組!」、2016年の「真田丸」に続き3度目の大河ドラマとなる。俳優の小栗旬さんが北条義時役で主演する。
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タイトルの「鎌倉殿」とは鎌倉幕府将軍のこと。源頼朝の天下取りは13人の家臣団が支えていた。頼朝が絶頂のときに謎の死を遂げた後、13人は激しい内部抗争を繰り広げる。やがて、北条政子の弟で、13人中もっとも若かった北条義時が最後まで生き残り、権力を手中に収める姿を描く。
大河ドラマは今年、俳優の長谷川博己さん主演の「麒麟(きりん)がくる」を放送。2021年1月からは俳優の吉沢亮さん主演の「青天を衝(つ)け」が放送される。
会見での三谷さんのおもな質疑応答は以下の通り。
――これまで手がけた大河ドラマとどういうふうに異なるか。
1本目が「新選組!」、2本目が「真田丸」。二つとも敗者の話。北条義時は歴史上、勝者。彼はすべてにおいて勝ち組なのかというと犠牲にしたものも多く、孤独の男だったと思い興味を持ちました。それで今回、義時を書かせていただいた。
――主演の小栗さんの印象は?
小栗さんとはフジの「わが家の歴史」に出演してもらい、高倉健さんの若いときを演じ、高倉健さんにしか見えなかった。心で演じてくれた。どの役も役をつかむのが上手。芝居にうそがない方だと思う。義時という強く優しくカッコいいヒーローではない男を演じてもらえるのは楽しみでしかない。
――脚本をすることになった率直な印象は?
大河ドラマのファンで大河を見ていて、関われてラッキーだと思う。このところ大河が元気ないといういわれる中、そんなことはない。こんなにワクワクする枠はないんだという信念を持っていて、何らかの形で力になりたいと思っていた。60作で第1章が終わり、61作目が第2章の始まりのような気持ちでやりたいと思う。
――小栗さんとやり取りは?
決まった日に携帯に着信があった。かけ直したら小栗さんで。お互いに代表作にしましょうと話し合った。
――大河の大変さは?
2本やってみて大変ですね。2年以上作品に携わる。そんな作品はない。脚本家なら誰しもが大河ドラマをやりたいと思うはず。配信ドラマも力を持ってきているが、毎週同じ曜日に同じ時間に共有するのは連続ドラマしかない。そんな中でも、大河ドラマは1年やり続ける。2本書いてみて分かったこともある。自分にとっての集大成として最高のドラマにしたいと思います。
――脚本のプランは?
主人公よりもサブの人たちのほうが魅力的で輝いていて、主人公が埋もれてしまうパターンが多く、堺雅人さんはよくやってくれた(笑い)。今回は義時という男がずっと水面下で動いている人物でなかなか表に出てこない。彼に翻弄される人々をきちんと描きたいと思います。
――時代設定は?
平安末期、鎌倉初期という認識です。
――視聴率の目標は?
最低視聴率は更新しない(笑い)。あまり数字にはこだわっていない。面白いものを作るのが僕らの使命。(視聴率は)二の次だと思っているが、面白いものは見てもらいたい。見ていないとなると存在していないのと一緒。冗談で最低視聴率は更新しないと言いましたが、最高視聴率を出したい。
キャスティングもこれからなのですが、キャスティングには思いがありまして。俳優も大好きだし、歴史上の人物も大好き。大好きな歴史上の人物たちにいい俳優たちを振っていきたい。これ以上ないキャストでやりたいと思う。それと、オファーを受ける俳優さんたちに向けてですが、少しでも心配がある方、傷があったらすぐ断ってほしいと思います。
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