ライオンの隠れ家
最終話 僕たちの新しい始まり
12月20日(金)放送分
俳優の佐々木蔵之介さんが、夢枕獏さんのヒット小説シリーズを実写化した「ドラマスペシャル 陰陽師」(テレビ朝日系)に主演し、安倍晴明を演じることが3月21日、明らかになった。
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スペシャルドラマはシリーズの中でも数少ない長編「瀧夜叉姫」(文春文庫)を初めて映像化。市原隼人さん、剛力彩芽さん、本田望結さん、橋本じゅんさん、酒向芳さん、笛木優子さん、国広富之さん、寺田農さん、菅田俊さん、升毅さん、竹中直人さんらも出演する。
市原さんは晴明の相棒・源博雅、升さんは医者の祥仙、剛力さんは祥仙の助手の如月、本田さんは露子姫、橋本さんは賀茂保憲、酒向さんは平貞盛、笛木さんは桔梗、国広さんは俵藤太、寺田さんは浄蔵、菅田さんは平将門、竹中さんは晴明のライバル・蘆屋道満を演じる。
同ドラマの脚本は、2013年のNHK大河ドラマ「八重の桜」やテレビ朝日系の人気ドラマ「相棒」シリーズを手がける山本むつみさんが担当し、将門と娘の悲しき親子愛や、情念の恐ろしさなど、人間の業を繊細な筆致で描く。監督は映画「花戦さ」(2017年)などの篠原哲雄さんがメガホンをとる。
晴明と友人の博雅は、訪ねてきた晴明の兄弟子にあたる保憲(橋本さん)から、20年前の平将門の乱の際に手柄を立てた平貞盛(酒向さん)の顔にあるひどい瘡(かさ)は、誰かに呪われたもののようなので、様子を見てきてほしいと言われる。貞盛の屋敷を訪れ、医者の祥仙(升さん)と助手の如月(剛力さん)から説明を受けた晴明と博雅は、目の当たりにした貞盛の瘡に衝撃を受ける。晴明が額に手を当てると、その瘡の隙間から目玉が現れる。晴明は博雅に、貞盛は何者かに乗っ取られ始めていると告げる……というストーリー。
「ドラマスペシャル 陰陽師」は3月29日午後9時~11時5分に放送。
安倍晴明を演じるにあたっては善悪を決めないでおこうと思いました。“悪者を懲らしめる”というのではなく、学者であり、学問や音楽もたしなむ晴明という陰陽師が、“科学的に謎を解明していく”、そこだけに興味を持とうと。今回の物語でも、決して将門が悪人だとは思っていないんです。なぜ彼が復活することになったのか、その理由を科学的に考えていこうと思って撮影に臨みました。
久々にお会いした市原隼人さんは、変わらず真っすぐで純粋ですね。明るくて朗らかで、晴明が一緒にいたいと感じるレアな存在の博雅役にピッタリだと思います。私は晴明は人ではなくキツネの子かも?とも思っているんです。なので、ちょっと普通とはズレているけれども、心を許している博雅がいるから都を守るし、都にいたほうがいいと考えているんじゃないかと。博雅は人からどう思われているかにそんなに意識はないんでしょうね。晴明はそういうところに居心地のよさを感じているんじゃないかな。晴明と博雅はまさに“陰と陽”、そういう“バディーもの”のような感じが出せたらいいなと思っています。
晴明は陰陽師なので、「呪(しゅ)」をかけるせりふが難しかったです。でもせりふと格闘するのは心地いいですよ。言葉や所作、衣装と、ある程度縛られた状況の中で格闘して、そこから生まれたものを見て皆さんが涙したり、笑ってくださる。そして、その中にある真実を見てもらう、それが一番ドラマチックだと思うんです。平安時代の誰も見たことのない優雅な衣装や雰囲気、その一方で情念から生まれる鬼のように怪奇なものも出てくる……。幅広い層の皆さんに楽しんでいただけるドラマだと思います。格闘あり、恋あり、家族愛ありと、エンターテインメントの宝庫のような作品です。どうぞお楽しみに!
僕は17年前に違う役柄ではありますが、映画の「陰陽師II」に携わっているので、特別な思いがあります。まったく違う作品、役柄でこの「陰陽師」に戻ってこられた……。不思議な再会をさせていただけたんだなと、純粋にうれしく思っています。
佐々木蔵之介さんには久々にお会いしたのですが、立ち居振る舞いも格好よくて……。晴明なんですよね、そこにいるだけで。改めて『役者ってすてきだな』と思わせていただける蔵之介さんの背中を、そばで見ることができてうれしかったです。
劇中に「都も悪くはない。ありがたいことに晴明、お前がいる」というせりふがあるのですが、それが晴明と博雅の関係の象徴だと思うんです。博雅は怪奇現象に全然慣れていない、信じる信じないというよりもまず、どうとらえていいかすら分からない状態なんです。恋もするし、音楽や芸術などもたしなむ人間くさい人物です。そんな博雅は、クセのあるキャラクターぞろいの「陰陽師」の中でとても標準的な人。改めて“普通”を演じるのは難しいなと、実感しています。
時代劇ってロマンなんです! この時代を実際に見たことのある人って誰もいないですよね? だからこそ今、作る意味があると思うんです。これまでに「陰陽師」を見たことがある方にも絶対に見ていただきたいと思いますし、現代に「陰陽師」の世界観がどう映るのか……。この作品は、見たことがない世界を見せてくれる、感じたことのない世界を感じさせてくれるエンターテインメントの根源だと思いますので、どの世代の方にも楽しんで見ていただけると思います。
誰もが一度は耳にしたことがある「陰陽師」。そんな作品に出させていただけると聞いた時はとてもうれしかったです。さらに私の大好きな時代劇、なかなか描かれることが少ない平安時代の作品という部分でもとてもワクワクしました。ただ、たくさん映像化されてきた作品でもあるので、また新たな「陰陽師」の世界を描けたらいいなと感じました。
私が演じる如月は、とても一言では言い表せない女性です。とても落ち着いていて、けれどどこか危なげで……。所作や話し方など細かいところにまで気を使えるような……。そんな女性を演じられるよう意識しました。今の時代にはない衣装だったので、初めは歩くのも大変ということもありましたが。着物での所作は、背筋がピシッとするので自然と役に入れたような気もします。そして、今では数少ない、平安時代の家屋も格好よくて、セットにいるとワクワクしました。
これまでにも数々の物語が映像化されてきた「陰陽師」ですが、今回はどんな安倍晴明が誕生するのか。皆さまにもタイムスリップして楽しんでもらえるような作品になっていたらうれしいです。
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