海に眠るダイヤモンド
最終話前編(9話) あの夜
12月22日(日)放送分
俳優の長谷川博己さん主演のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」(総合、日曜午後8時ほか)第20回「家康への文」が5月31日に放送された。同回では、尾張へと侵攻する今川軍の先鋒(せんぽう)を任された松平元康(後の徳川家康、風間俊介さん)に、母の於大の方(松本若菜さん)が、戦から手を引くよう文を送るシーンがあった。16年間会わず、顔も声も忘れてしまった息子に、文を通して思いを伝えた於大の方役の松本さんは、「もう歴史で知っていることですが、この親子には幸せになってほしいですね」と笑顔でコメントしている。
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於大の方について、「歴史上でファンの多い徳川家康。その母である於大という人物を演じるにあたり調べると、苦労も多い女性でしたが何よりも強い母だと感じました。そしてどれほど家康に愛されていたか、家康を愛していたか」と思いをはせる松本さんは、「於大の方が眠る傳通院(東京都文京区)へお墓参りへ行かせていただきました。立派な墓跡を目の前にして、更に母と子の絆を感じ、於大を演じることへの覚悟がより一層深まりました」と明かす。
信長(染谷将太さん)と帰蝶(川口春奈さん)と対面し、文を送る決心をするシーンでは、「自分の立場、置かれている状況、今後の行く末、そして何よりも子の命を案ずる母の気持ちをいかに演じるかを、監督と何度もセッションを重ねました」といい、「三河は長らく今川の支配下に置かれてきたので、再び三河のものに戻してほしいという願いを念頭に置きながら、リハーサルの時から気持ちを作り、本番は於大のしたためた文を読むほどに、ただただ元康(家康)への思いが爆発するような感じで演じました」と振り返った。
「麒麟がくる」は59作目の大河ドラマ。1991年放送の「太平記」などで知られる池端俊策さんのオリジナル作。若いころ、下克上の代名詞・美濃の斎藤道三を主君として勇猛果敢に戦場を駆け抜けると、その教えを胸に、やがて織田信長のもとで、多くの群雄と天下を巡って争う智将・明智光秀が主人公。ドラマでは謎めいた光秀の前半生に光を当て、戦国の英傑たちの運命も描く、エネルギッシュな群像劇だ。
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