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第10話(最終話) これからも健康でいてほしい
12月21日(土)放送分
俳優の伊藤英明さんが、WOWOWの開局30周年を記念して制作される連続ドラマ「連続ドラマW トッカイ ~不良債権特別回収部~」で主演を務めることが8月3日、明らかになった。伊藤さんは熱い理想と怒りを持って悪質債務者からの回収の指揮を執る銀行員の柴崎朗を演じる。
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ドラマは、清武英利さんの小説「トッカイ ~バブルの怪人を追いつめた男たち~」が原作。あおば銀行から、経営破綻した住宅金融専門会社(住専)の不良債権回収を目的とした国策会社「住宅金融債権管理機構(住管機構)」内にある、悪質債務者への取り立てを任務とする「不良債権特別回収部(トッカイ)」に配属された主人公たちの闘いを描く。
本作は、清武さんの小説を実写ドラマ化した「連続ドラマW しんがり~山一證券 最後の聖戦~」「連続ドラマW 石つぶて~外務省機密費を暴いた捜査二課の男たち~」に続く第3弾。映画「空母いぶき」「Fukushima 50」などの若松節朗監督がメガホンをとり、「しんがり」「石つぶて」の戸田山雅司さんが脚本を担当する。
物語は、バブル経済崩壊後の1996年が舞台。政府が、住専の不良債権処理のため6850億円の税金を投入し、国民の怒りを買った。その失政のツケを負わされるかのごとく集められた、柴崎ら、悪質債務者への取り立てを任務とする「不良債権特別回収部(トッカイ)」のメンバーが、バブル経済で踊った怪商、不動産王、暴力団らと対峙(たいじ)し、国民の税金を守るために命を懸けた熱き闘いを繰り広げる……。2021年にWOWOWプライムで放送。全12話。第1話は無料放送。
◇伊藤英明さんのコメント(以下原文のまま)
憧れの若松節朗監督とご一緒させていただけることがとにかくうれしく、飛びついてお引き受けしたものの、骨太で難易度の高いこのテーマをさてどうしたものか、と頭を悩ませていました。しかし、男をカッコよく演出してくださる若松監督のもと、本格的なノンフィクション原作でありながらもしっかりとエンターテインメントになるであろうこの作品に挑めることがすごく光栄です。このチームと共に、大変な時代ではありますが、意義のある作品を作り上げられることに感謝しております。
不良債権とは「回収困難な貸出金のこと」であり、「不良債権回収」という言葉には矛盾を感じました。しかし同時に人間がどうしてもひきつけられてしまう“いばらの道に挑戦する”というニュアンスを含んだ言葉だとも感じています。今回、描かれている時代は、自分がまだ学生だったため、バブル期の恩恵も崩壊も直接的にはそう感じたことはないのですが、父親や、その周りの方々からいろいろな話を伺いながらリアルな日本の過渡期を視聴者の皆さんにお届けできればと思っております。
この作品は決してリラックスして見ていただくような作品ではないと思います。けれど、複雑に入り組んだ人間同士の葛藤、期待、落胆、裏切り、衝突、などこれをさらにノンフィクション原作の作品として最後まで緊張を存分に楽しんでいただきたいと思っています。
このドラマは「トッカイ(不良債権特別回収部)」と呼ばれた社員たちの今に続く攻防の記録に基づいています。彼らは180もの金融機関が次々に崩壊した金融不安の時代に、破綻した住宅金融専門会社(住専)や銀行から駆り出されました。その頃、巨額の税金投入に国民が猛烈に怒ったこと、そして整理回収機構のトッカイの面々が、「借金王」「怪商」と呼ばれた者たちの資産隠しを暴き、ヤクザなどから取り立てたことを覚えていますか。
政治家や官僚らが混乱する中、彼らは泥沼の回収作業に入っていきました。そんな回収人と家族がいて、日本は「失われた二十年」と呼ばれる不良債権時代からはい上がりました。彼らが何に怒り、何を支えに生きたのか、伊藤英明さんたちの熱い演技と若松節朗監督の演出で、私たちが失ってはならないものを思い起こしてほしいのです。
世の中に星の数ほどドラマはあります。しかし、現実を踏まえ、タブーを超えた作品は数えるほどしかありません。これは間違いなくその一つです。そして、それを世に送り出そうという若い女性スタッフが支えています。だから、視聴した興奮は一夜で消化されずに、感動と共に心に残るのだと思います。原作者と競い合う、俳優と演出人たちの高い志向を感じ取っていただければ幸いです。
原作者が血と汗を流して取材を重ねたこん身の一作です。バブル狂乱の時代に特筆すべき怪物商人やヤミ金融から、国民の税金を奪い返す精鋭たちの正義の物語だからこそ、金にまつわる奇想天外、だまし、だまされの攻防をリアルに展開してまいります。前2作同様、「真実を知り、過去の過ちに学ばなければ未来はない!」と社会の問題点に鋭く切り込んでいます。私たち「トッカイ」チームも視聴者の怒りをくみ取れるよう、高い情熱を持って挑んでいきたいと思います。
主人公の柴崎朗のキャラクターを一言で言うと「質実剛健」のリーダーです。質朴で誠実、言い換えれば飾り気がなく心や体が強くたくましい人です。伊藤さんは目元が涼しげで口元に力強い意思を感じます。今回の伊藤さんへのミッションは、「立場の違う人の言うことをしっかり聞ける」「良いところを吸収する柔軟な考えを持っている」「多くの人が実現不可能だと思っていることでも成功させようとする行動力に満ちている」という主人公を表現していただくことです。伊藤さんがどんなリーダーを演じてこの難局を乗り越えるのか、とても楽しみです。
1980年代後半から起こったバブル崩壊とは、どういう現象だったんでしょう。バブルはなぜ崩壊したのでしょう。不動産や株に投資していた企業の経営破綻、不良債権を抱えた銀行の経営圧迫など興味の尽きない事象とそこに関わる人間たちのドラマが熱く展開されます。
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