おしりたんてい:三瓶由布子&山路和弘 「フーム」「ムムッ」に親子感 おしりたんていとおしりダンディの魅力

東映まんがまつりで上映される「映画おしりたんてい テントウムシいせきの なぞ」で声優を務める三瓶由布子さん(左)と山路和弘さん
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東映まんがまつりで上映される「映画おしりたんてい テントウムシいせきの なぞ」で声優を務める三瓶由布子さん(左)と山路和弘さん

 トロルさんの絵本が原作のテレビアニメ「おしりたんてい」の劇場版「映画おしりたんてい テントウムシいせきの なぞ」が8月14日から、東映のオムニバス興行「東映まんがまつり」で上映中だ。劇場版では、主人公のおしりたんていとその父・おしりダンディが親子タッグで遺跡の謎に挑む。おしりたんてい役の三瓶由布子さん、おしりダンディ役の山路和弘さんに、ファミリー、作品の魅力を聞いた。

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 ◇ギャップあるキャラが魅力 おしりたんていは色気がある?

 「おしりたんてい」は、顔の形がおしりに見える名探偵おしりたんていが、「フーム、においますね」という決めぜりふと共に難事件を解決していく謎解き物語。東映アニメーションが制作するテレビアニメが、2018年からNHK Eテレで毎週土曜午前9時に放送中。「映画おしりたんてい テントウムシいせきの なぞ」は劇場版第2弾で、おしりダンディから依頼を受け、テントウムシ遺跡を訪れたおしりたんていが、遺跡に仕掛けられた数々の謎を解き明かす。

 ――テレビアニメ「おしりたんてい」シリーズも今年5月から3年目に突入しました。作品の魅力は?

 三瓶さん トロル先生の描かれるキャラクターたちがすごく可愛いです。おしりというキャラクターにしようとしたインパクトはもちろん、「おしりだけど紳士」などギャップがあるキャラクターが多い。おしりたんていの助手のブラウンもすごく可愛らしいけど、実は食い意地が張っているとか(笑い)。可愛らしくて癒やされるビジュアルで、すごく人間味あふれるキャラクターたちが魅力的ですね。

 山路さん シャレていますよね。キャラクターのかいとうUも「なんで頭がうんこなんだ」「どうしてトイレに出てくるんだお前」と変なところで肩すかしを食らうような(笑い)。トロル先生のセンスのよさを感じますね。大人が見ても、格好いいなというキャラクターが多い。

 ――三瓶さんは、テレビシリーズ放送当初、おしりたんていを演じていて「色気があると初めて言われた」と語っていました。

 三瓶さん 女の子のキャラクターを演じることがないので、色気って求められたことがあんまりないんです(笑い)。自分が意図していないところで初めて色気があるといわれたキャラクターかもしれないです。

 山路さん 三瓶ちゃんはあまり作品で一緒になったことがないから、ずっとこういう雰囲気だと俺は思っていた(笑い)。

 ◇ファミリーの絶妙な距離感 親子の強さを表現

 ――おしりダンディは、テレビシリーズで初登場しました。山路さんは演じると決まった時はどう思いましたか?

 山路さん 最初はどうしたらいいんだろうと。現場で三瓶ちゃんがやっているのを見て、ここに近いものがあったほうがいいんだろうなと思いながら、少しずつキャラクターを作っていった感じです。きめぜりふの「フーム」「ムムッ」は三瓶ちゃんのマネをしたりしました。

 三瓶さん 「フーム」を山路さんと二人で合わせたり、お決まりのせりふで親子の遺伝的なものを出せたらと思いました。

 山路さん やっぱりこいつら親子だなって、どこかで言われるといいなと思って。

 ――三瓶さんは、山路さんが演じるおしりダンディをどう思われましたか?

 三瓶さん 収録で山路さんの第一声を聞いた時、みんな「ダンディー!」って思いました。

 山路さん これまで悪役ばかりで、ダンディのようにスッキリとした性格で裏のない男はあまり演じたことがないんです。キャラクターのイメージに合わせて頑張って演じています。

 三瓶さん 山路さんの存在がダンディーですから。自然にやってもダンディー。

 山路さん お恥ずかしい……(笑い)。

 ――おしりたんていとおしりダンディの親子の魅力は?

 三瓶さん やっぱり、あのお父さんに育てられたから紳士なおしりたんていが育ったんでしょうね。

 山路さん テレビシリーズに少しだけ登場したママの存在も親子の関係性に影響しているかもしれないよね。おしりたんていとおしりダンディ、ママは別々に暮らしている気がする。紳士な父と息子にミステリアスな母親がいるから保っているような感じがする家族だなと思います。

 三瓶さん 親子のなんともいえない距離感がたまらないというか。お互い我が道を行っているじゃないですか。父のダンディも自分の夢というか、しっかりやりたいことをやっている感じ。その親に育てられたら、おしりたんていのようになるのかなと。おしりたんていはダンディを「父上」と呼ぶのですが、そのせりふを見た時にふふっと笑っちゃって。どこまでも濃い家族だな、すてきだなと思いましたね。

 山路さん ダンディがおしりたんていを呼ぶ時は「息子よ」だからね(笑い)。

 ――ママも含め、どんな家族か想像が膨らみます。

 三瓶さん 私たちもよく分からなくて、謎の一族だなと(笑い)。親子っぽくしているシーンはあまりないのですが、いざという時は息が合うところが親子の強さ、すごいところなのかなと思いますね。目で語り合うというか、言葉数が少なくてもお互い言わんとしていることが分かる。そういうシーンが映画でも登場するので、皆さんも楽しみにしていただきたいですね。

 ◇パンタン役・小林星蘭のナチュラルな演技も魅力

 ――劇場版の見どころは?

 三瓶さん 今回は遺跡に行く話ですが、テレビアニメと変わらずワンコロけいさつの方々はバタバタしています。ただ、映画ならではのゲストのキャラクターたちと一緒に遺跡を冒険するということで、テレビアニメとは違ったドタバタが見られます。

 ――小林星蘭さんが、ゲストキャラクターのパンダの女の子・パンタンを演じています。

 三瓶さん 星蘭ちゃんがすごく大きくなっていてビックリしました。子役のイメージだったので、まあお姉さんになられて。すごくナチュラルなお芝居だったのですが、パンタンに声がはまるととっても可愛くて、ダンディと一緒にいる姿もほほえましい。

 ――山路さんは小林さんとの掛け合いはいかがでしたか?

 山路さん 三瓶ちゃんがいったみたいにすごくナチュラルで、無理やりやっていない感じがすごくしっくりくるというか。ダンディとの別れ際のシーンも、するっと別れをいわれるもんだから、「うっ……」とさみしさを感じました。すごく魅力的でした。

 ――ファンにメッセージをお願いします。

 山路さん 「おしりたんてい」は、演じていても子供向けアニメという感じがあまりしなくて、非常にシュールで、大人もすんなり楽しめる作品だと思います。あと、個人的にダンディが持っている名刺がおしりの形をしているのが可愛い。ああいうのが好きなんですよ(笑い)。

 三瓶さん キャラクターたちと一緒に謎を解いていくのが「おしりたんてい」の醍醐味だと思うので、映画館でも子どもたち、お父さん、お母さんも一緒に楽しんでいただけたらなと思います。

 遺跡を舞台に壮大な冒険が繰り広げられる劇場版最新作。おしりたんていとおしりダンディの親子の活躍に注目だ。

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