田中圭:現場の“掛け持ち”は「自分に向いている」 “日本一忙しい俳優”が明かす切り替え方

連続ドラマ「キワドい2人-K2-池袋署刑事課神崎・黒木」に出演する田中圭さん(C)TBS
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連続ドラマ「キワドい2人-K2-池袋署刑事課神崎・黒木」に出演する田中圭さん(C)TBS

 人気グループ「Hey! Say! JUMP」の山田涼介さん主演の連続ドラマ「キワドい2人-K2-池袋署刑事課神崎・黒木」(TBS系、金曜午後10時)が、9月11日からスタートする。ドラマは人情派の生真面目キャリア刑事・神崎隆一(山田さん)と、俳優の田中圭さん演じる超破天荒なキレ者刑事・黒木賢司という凸凹バディーが、池袋の街で巻き起こる凶悪事件に挑む物語。田中さんが「これまでにない刑事らしくない刑事」と語るキャラクター像や、バディー役を務める山田さんの印象、現場の“掛け持ち”が続く中での切り替えについて聞いた。

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 ◇破天荒だけどクレバー 自分史上“新鮮”な刑事役

 今回、田中さんが演じるのは直観力と洞察力がピカイチで、時に既存のルールを破った捜査方針で事件に立ち向かう、検挙率ナンバーワンの刑事。役柄について「一見破天荒でめちゃくちゃだけれど、実はクレバーで冷静に物事を考えられる。そのうえで大胆に行動できるから、男としてかっこいい」と印象を語る。

 田中さんはこれまでにも数々の刑事役を演じてきた。「今まではクールで冷静な刑事役が多かったので、今回のような“刑事っぽくない刑事”を演じるのは新鮮」だという。

 しかし、「似たような役だったとしても、僕からするとそれぞれまったく別人。違いを意識しようとしても、『そもそも違う人』という考えにたどり着いて、最終的には“区別する”意識はなくなってしまう」と、役のとらえ方を明かす。「『こういう役が多い』と言われることもありますが、僕自身はあまりそれに気づいていなくて……。皆さんからの感想を聞くと、そのギャップが面白いなと感じます」と話した。

 ◇“バディー”山田涼介の魅力は「堅さと柔らかさのバランス」

 本作で田中さん演じる黒木とバディーを組む、山田さん演じる神崎は、性格、価値観、捜査方針など黒木とは正反対のタイプ。そんな2人はバディーでありながら、異母兄弟という秘密も抱えている。田中さんは神崎と黒木について、「兄弟だからこそ共有している時間が多く、それによって生まれている絆があると思います。ある意味、仕事におけるバディーを超越した関係性というか。仕事仲間と家族の仲の良さは違うものですが、両者がうまくシンクロしてくれることで、2人ならではの兄弟であり、バディーの関係性が成り立つ」と“らしさ”を語った。

 義弟の神崎を演じる山田さんとは互いに「涼ちゃん」「圭ちゃん」と呼び合う仲で、「年は離れていますが、あまり“弟”という認識はない」という。田中さんは「涼ちゃんは思いやりがあって、真面目でストイックな性格。でもそれだけではなく、むちゃぶりにもついていける柔軟さも持っているんです。真面目なところと砕けられるところ、堅さと柔らかさのバランスが、彼の一番の魅力だと思います」と明かす。

 撮影を重ねていくにつれて、田中さんと山田さんの“バディー力”も高まっているようで、「芝居はもちろん、現場での何気ない会話でも互いの呼吸が分かるようになりました。現場以外でも気を使わずに連絡を取り合えたり、日々、濃い関係になっていると感じます」と変化を語る。

 「撮影も進んできて、感情的になる場面もあったりするのですが、涼ちゃんからは芝居が好きだというのが伝わってくるので、一緒に演じられるのが楽しみです」と期待を寄せた。

 ◇“掛け持ち”続き10年以上 別の役を演じることで「リフレッシュ」に

 田中さんといえば、途切れることなくドラマや映画に出演し続ける姿が印象的だ。同時期に複数の作品に携わることも多い田中さんに対し、“日本一忙しい俳優”といった声も聞かれるが、本人はどのように感じているのだろうか。

 田中さんは「役の露出の多さであったり、見られ方が変わってきている部分はあると思いますが、実は10年以上前から“同時並行”が続いているので、僕自身はあまり変化みたいなものは感じていません」と話す。「純粋に、ずっと芝居ができている、作品に携われていることがうれしくて幸せです」と自然体で、「でも単純にせりふの量が倍になるので……。どちらの現場でもせりふの多いシーンが重なると、ちょっと焦ります(笑い)」とおちゃめな一面ものぞかせる。

 複数の役を演じる際の切り替えについては、「今は体に染みついているので、意識せずともできるようになった」というが、過去にはそれを深く意識するようになったきっかけがあったと語る。「若い頃に複数の現場を行き来していたとき、『別の作品もやっているから仕方ない』と言われたことがありました。それがすごく悔しくて、絶対にどちらも中途半端にしない、迷惑をかけない、と切り替えを意識するようになりました」と明かした。

 また「役の衣装とかメークでスイッチが入る」といい、「それぞれの現場で人も雰囲気もまったく変わるし、違う役を演じることでリフレッシュになる」と、取り巻く環境が役に入るうえでの手助けにもなっているようだ。「どの現場にいるときも楽しいし、片方の現場にいるときは、もう一方の現場が恋しくなる。僕には“掛け持ち”が向いているのかもしれません」と笑顔で語った。

 ◇物語はまるで「ジェットコースター」 「最後までテンション高く走りきりたい」

 いよいよ今夜からスタートする金曜ドラマ「キワドい2人-K2-池袋署刑事課神崎・黒木」。第1話では、神崎が池袋署の刑事課強行犯係に配属され、相棒となる黒木と衝撃の出会いを果たす。さらに、決して周囲に知られてはいけない“キワどい”秘密も明らかに……というストーリー。

 田中さんは「テンポや疾走感がすさまじく、ジェットコースターみたいなドラマ」だと話し、「全話を通して面白さが何倍にも膨れ上がる作品だと思うので、ぜひ楽しみにしていてください」とアピール。

 「コロナ禍、そして炎天下での撮影で、通常よりも時間がかかってしまったり、結構過酷な部分もあるのですが、涼ちゃんをはじめ、すてきなキャストのみなさんに助けられながら進めています。回を重ねるごとに“急展開”していくので、最後までテンション高く、みんなで走りきりたいです」と意気込みを語った。

 連続ドラマ「キワドい2人-K2-池袋署刑事課神崎・黒木」は、TBS系で9月11日から毎週金曜午後10時に放送。初回は15分拡大。

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