清原果耶:「透明なゆりかご」「おかえりモネ」CP明かす“現在地” 来春朝ドラに向けて

2021年度前期のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」でヒロイン永浦百音を演じる清原果耶さん
1 / 1
2021年度前期のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」でヒロイン永浦百音を演じる清原果耶さん

 清原果耶さん主演で来春放送予定のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「おかえりモネ」の新キャストが9月11、14日と2日にわたって発表された。11日はヒロイン百音(ももね、清原さん)を取り巻く気仙沼の家族として内野聖陽さん、鈴木京香さん、蒔田彩珠さんら、14日は百音が登米で出会う人々として夏木マリさん、西島秀俊さん、坂口健太郎さんらの出演が明らかにされたが、この中で清原さんがどんな演技を披露してくれるのか、今から興味は尽きないところ。2015年度後期の朝ドラ「あさが来た」で女優デビューし、昨年の“100作目の朝ドラ”「なつぞら」などを経て、今、最も注目される若手女優の一人となった清原さんを以前から高く評価していた「おかえりモネ」の制作統括・須崎岳チーフプロデューサーに、撮影へと向かう現在の清原さんの様子を聞いた。

ウナギノボリ

 ◇「おかえりモネ」は人々に幸せな「未来」を届けていく希望の物語

 「おかえりモネ」は第104作の朝ドラで、「コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON」(フジテレビ系、2017年)や「透明なゆりかご」(NHK、2018年)、「きのう何食べた?」(テレビ東京系、2019年)と話題作を次々と手掛ける脚本家の安達奈緒子さんによるオリジナル作品。「海の町」宮城県・気仙沼に生まれ育ち、「森の町」同県の登米(とめ)で青春を送るヒロイン永浦百音が、気象予報という「天気」にとことん向き合う仕事を通じて、人々に幸せな「未来」を届けていく、希望の物語となる。

 清原さん演じる百音は1995年生まれ。気仙沼の島育ちで、家族は、銀行員の父、元中学教師の母、2歳年下の妹、漁師の祖父。スポーツが得意で、音楽好き。勉強はやや苦手で、高校時代ははっきりとした自分の将来像が持てなかったが、家族と離れて登米に行ったことがきっかけで、気象予報の仕事に目覚める。

 清原さんは今年5月のヒロイン発表の際、「『私、10分先の未来を予測したいです!』百音ちゃんのその言葉に私は励まされました。あのときああすれば良かった、なんて考えてしまうことも少なくないような世の中で、力強く生きる彼女だからこそ、ひらける空があるのではないかと思っています」と話し、「気象予報士のお仕事を通して助けられる誰かを、大切な人を笑顔にしたい。そしてドラマを見てくださる皆様それぞれに芽生える朝がきますよう、今一度、作品作りの尊さとしっかり向き合いながら、スタッフ・キャストの皆々様と誠心誠意お届けして参ります」と意気込んでいた。

 ◇役について「いろいろなことをものすごく考えている」とCPも感心 

 清原さんの記念すべき初主演作となった「透明なゆりかご」でも、制作統括としてスタッフに名を連ねていた須崎さん。現在の清原さんの印象を聞くと、「ここ数年でいろいろな作品で、“演じる”ということをさらに経験して、主演も何本かやってきて、本当にしっかりしてきたなって、月並みな答えになってしまいますが、そう思いますね」としみじみする。

 また須崎さんは、「清原さんはすごく考えていますよね。いろいろなことをものすごく考えているなって思って、あの若さで。それはすごいところだと思いますね」と感心。「百音って基本的には明るくて、真っすぐ、伸びやかな子なのですが、実は『3.11』のとき、ある理由で島を離れていて『自分は何もできなかった』という後ろめたさを、胸の内というべきか、腹の底というべきか、頭の片隅というべきか、どこかに置きながら日常を一生懸命に生きている。演じる側からすると、ものすごく難しい役だと思うのですが、清原さんはこの題材でこの役をやるにあたり、百音がどんな人物なのかってことをものすごく考えながら、取り組んでいる気がしていて。台本の感想を聞いたときとか、その受け答えする表情の真剣さから、ものすごく感じるんですね」と明かす。

 そんな清原さんは先日、物語の舞台となる気仙沼と登米を訪れたといい、「新型コロナのこともありますから、そのときは清原さんと最小人数のスタッフで。僕自身は同行できなかったのですが、現地を回ったときに『台本で読んでいた世界に、いろいろな色が、彩りがつき始めた』と言っていて。彼女の感性ならではの言葉だなって思いました。朝ドラヒロインという大役をやるにあたって、今、彼女は真剣に向き合っているところだと思うのですが、この物語の中で生きるヒロインはとてもすてきで、今までとまた違った、新しい清原さんの姿を、皆さんにお届けできるんじゃないかなって思っています」と自信をのぞかせていた。

テレビ 最新記事