観月ありさ:浜辺美波への“嫁いびり”演技が話題 「わたどう」Pに聞く“影の主役”に起用のワケ

ドラマ「私たちはどうかしている」に出演する女優の観月ありささん(C)日本テレビ
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ドラマ「私たちはどうかしている」に出演する女優の観月ありささん(C)日本テレビ

 女優の浜辺美波さんと俳優の横浜流星さんがダブル主演を務める連続ドラマ私たちはどうかしている」(日本テレビ系、水曜午後10時)に出演する観月ありささん。横浜さん演じる高月椿(たかつき・つばき)の母で、老舗和菓子屋のおかみ、高月今日子を演じており、浜辺さん演じる七桜への嫁いびり演技が「上手すぎて怖い」「新境地開拓」など話題を集めている。自身初ともいえるドラマでの“ヒール(悪役)”に観月さんを起用した理由や、撮影現場での様子について、今作を手がける鈴間広枝プロデューサーに聞いた。

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 ◇圧倒的な存在感と“グリップ力”

 ドラマは、女性マンガ誌「BE・LOVE」(講談社)で連載されている安藤なつみさんの同名マンガが原作。和菓子職人の花岡七桜と高月椿が、18年前に起こった和菓子屋「光月庵」当主の殺害事件を巡り、運命に翻弄(ほんろう)されながらも強くひかれ合う“ラブミステリー”。最終回は、9月30日午後9時から2時間スペシャルで放送される。

 観月さんが演じる「光月庵」の女将・高月今日子は、18年前の事件で殺された先代当主、高月樹(鈴木伸之さん)の妻。横浜さん演じる一人息子の椿に店を継がせようと異様な執念を燃やすが、しかるべき名家から嫁を迎えようとした矢先、事態は急変。椿にプロポーズされた七桜が「結婚する」と店に転がり込んで来たことから、突如として目の前に現れた「息子をたぶらかす女」を追い出そうと、苛烈な“嫁いびり”を始め……という役どころだ。

 「疫病神!」と言って、花瓶の水を七桜にかけたり、七桜と荷物を奪い合ったり……。さらに、「光月庵」の名が入った作業着を着る七桜に“顎グイ”し、「あなたにこれを着る資格なんてないでしょう。脱ぎなさい!」と言って、服を剥ぎ取ったことも。気位が高くて表向きは上品である一方、執念深くて敵に回すと怖いタイプだ。

 そんな今日子に、なぜ観月さんを起用したのだろうか。鈴間さんは、「(主演として)ずっと真ん中に立ち続けていらっしゃっるので、圧倒的な存在感と、人の心を掴む強いグリップ力をお持ちですね。“影の主役”といっても過言ではない今日子さんを、面白がって、思いっきり演じていただけたら、元来お持ちのパワーで強烈なおかみさんになるんじゃないかと思ってお願いした」と説明。

 また、芝居は、役者同士の化学反応の中で「良いものになっていくもの」と考えているという鈴間さんは、観月さんに「若いお二人(浜辺さんと横浜さん)を支え、引っ張り上げてくれる」ことも期待したという。

 ◇観月ありさによって“愛すべき今日子”に

 観月さんは、ドラマが始まる前に「私が演じる高月今日子は、台本を読んでいても『今日子さん来たーっ!』とワクワクしてしまう、かなり強烈なキャラクターの女将」と説明していた。また、「あの手この手で七桜を光月庵から追い出そうとしますので、毎回、視聴者の皆さまに『わぁ出た!』『またすごいことしてる!』と、今日子を見るのが楽しみになっていただけるよう、パワー全開で演じていきたいと思っています!」と話していた。

 劇中では、籠の中のチョウを愛(め)でながら、何かをたくらむ表情を浮かべて、童歌「かごめかごめ」を口ずさむ今日子の姿も登場。その不気味さも注目を集めている。鈴間さんは、「今日子さんは、えげつない嫌がらせもするんですが、怖いだけじゃなくて、ちょっと可愛いんですよね。登場人物の中で誰よりも感情ダダ漏れじゃないですか(笑い)」と話す。

 原作よりも「より血の通った人間」になっているといい、「原作のクールな今日子さんのイメージよりも、観月さんにやっていただいたことによって、ちょっと愛すべきキャラクターになったと思います。『めっちゃ怒ってるやん』みたいな、『なんかたくらんでるやん』みたいな、ちょっと親しみが湧くというか。栞ちゃん(岸井ゆきのさん)が嘘の妊娠報告するのを聞いて、すごいウキウキしたりして、後半は『可愛いなぁ』とすら思えてきちゃって。観月さんご自身も、初めてのヒールにすごく楽しんで臨んでいただいていて、それが生き生きしたお芝居や魅力的なキャラクターに繋がっていると思います」と続ける。

 ◇嫁いびりシーン 撮影現場の様子は?

 観月さんについて、「ビックリするくらい気さくで、すごくいい方」と話した鈴間さん。劇中では、七桜をこれでもかといじめているが、「カットがかかったら、(浜辺さんに)『ごめんね~』みたいな(笑い)」と明かすなど、良い雰囲気で撮影が行われている。「笑いすぎて、NGが出るという感じの現場」だという。

 第2話で描かれた、今日子が七桜に花瓶の水をかけるシーンでは、一発で監督からの「OK」を出すために、観月さんは、厨房のセットで花瓶を振る練習をたくさんしていたという。結果、「一発OK」に。そのときの撮影現場の様子について、「浜辺さんは、カットかかったら、『クリティカルヒット~』って(笑い)」と明かした。「観月さんは、『いやごめんね、大丈夫だった?』って……」と、浜辺さんを気遣っていたという。

 9月30日の放送で、ついに最終回を迎える「私たちはどうかしている」。物語の行方はもちろん、観月さん演じる今日子についても、最後まで注目したい。最終回は、9月30日午後9時から2時間スペシャルで放送。

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