監察医 朝顔:母の死と向き合った上野樹里“朝顔”の“成長”振り返る 第2シーズンの見どころは…

11月2日スタートの連続ドラマ「監察医 朝顔」第2シーズン第1話のワンシーン(C)フジテレビ
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11月2日スタートの連続ドラマ「監察医 朝顔」第2シーズン第1話のワンシーン(C)フジテレビ

 女優の上野樹里さん主演のフジテレビ系“月9”ドラマ「監察医 朝顔」第2シーズン(月曜午後9時)が11月2日、スタートする。2019年7月期に放送された第1シーズンでは、新米法医学者の万木朝顔(上野さん)と、朝顔の父でベテラン刑事の万木平(時任三郎さん)がかたや解剖、かたや捜査で遺体の謎を解き明かす姿を描いた。東日本大震災で母を亡くした穴を埋めるかのように肩を寄せ合う父娘が、笑顔と涙を繰り返す中で、朝顔と刑事の桑原真也(風間俊介さん)との結婚、一人娘のつぐみ(加藤柚凪ちゃん)の誕生を経て新たな家族を作り、家族とともに少しずつ悲しみを乗り越え、成長していく姿が、視聴者の大きな感動を呼んだ。第1シーズンを振り返りつつ、2クールで放送される今作の見どころを紹介する。

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 ◇結婚&つぐみの誕生… 母の死… 朝顔の成長とは

 「監察医 朝顔」は、マンガ誌「漫画サンデー」(実業之日本社、現在は休刊)で連載された作・香川まさひとさん、画・木村直巳さん、監修・佐藤喜宣さんのマンガを原作に、設定をアレンジしたヒューマンドラマ。全11話の平均視聴率は12.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、2019年夏クールの連続ドラマにおいてトップを獲得。“月9”ドラマとしては「コード・ブルー-ドクター・ヘリ緊急救命-THE THIRD SEASON」以来、約2年ぶりに全話2桁を達成した。本編終了後、特別編が2時間スペシャルで放送された。

 朝顔と桑原の恋愛と結婚は、2話で桑原が朝顔にプロポーズ、4話で朝顔の妊娠が判明するなど、序盤からスピーディーな展開を見せ、視聴者からは「えっ? 予想外」「展開早い!」といった声が上がった。4話のラストでは、妊娠を聞いた桑原が号泣し、平の胸に飛び込む姿も描かれ、視聴者から「桑原の号泣に、一緒にうれし泣き」「義父の胸で泣くなんて可愛いすぎ」といったコメントがSNSに書き込まれた。第5話では、結婚後、平が朝顔に実家から出ていくよう強い口調で言うが、朝顔は平に、涙を流しながら「家族で一緒に暮らそう」と訴えるシーンがあり、視聴者の涙を誘った。

 一方、法医学者としての朝顔は、周囲から一目置かれるほどに優れた技量と豊富な知識を併せ持ち、倉庫で溺死した遺体が発見された事件、真夏に凍死した遺体が発見された事件、一軒家で夫婦が変死した事件などを解決。しかし、第9話では、朝顔が、幼なじみの三郎(きづきさん)の妻・結衣(松長ゆり子さん)を解剖することになるが、動揺しメスを持てなくなってしまった。法医学者としての自信を失った朝顔だが、10話では、茶子(山口智子さん)に代わり、興雲大学で講義を行った。

 講義のシーンでは、法医学者の存在意義、そして、亡くなった命から学ぶ正しい対処法や適切な設備の必要性を、上野さんが約8分にわたる長ぜりふと迫真の演技で伝え、SNSでは「記憶に残るシーン!」「脳裏に焼き付く圧巻演技」などの声が上がり、“ドラマ史に残る名場面”ともいわれた。

 序盤での朝顔は、震災で亡くした母・里子(石田ひかりさん)の死を受け入れられず、ふるさとの駅に降りることができなかった。桑原との結婚、つぐみの誕生、法医学者としての自信を取り戻し成長した朝顔は、最終回のラストで、家族全員で里子のふるさとに帰ることができた。

 ◇人気の食事シーン

 「監察医 朝顔」といえば、朝顔と桑原が三郎のお店でもんじゃをつつくシーンや、万木家の朝食シーン、また、登場キャラクターたちがおにぎりを食べる姿など、食事のシーンが度々登場し、SNSでは「日常的で幸せを感じる」「食事のシーンが落ちつく」「普遍的で癒やし」などの反響がみられ、人気シーンとして定着していた。

 結衣を解剖することになる第9話では、結衣への家庭内暴力を疑われた三郎が警察に事情を聞かれるなどの出来事が重なり、落ち込む朝顔が、つぐみに「夕飯、サボっても良い?」と聞いてメニューを変えるシーンや、結衣の死因が分からない状況でも朝顔、平、つぐみがカレーを食べる姿も描かれ、「事件の中でも日常があると思い知らされる」「生と死のコントラストが際立っている」と、視聴者の胸を打った。

 ◇朝顔&万木家に困難が… 第2シーズンは?

 さて、第2シーズンはどんなストーリーが展開するのか。前作ラストの翌年春が舞台になるといい、ドラマのメガホンをとる平野眞監督は、第1シーズンでは、駅に降り立つことができなかった朝顔が「最終回では家族の力を借りながら乗り越えた精神力を表現しました」と振り返りながら、第2シーズンでは「震災の苦しみの中、平のため、自分のために一人でも行動を起こせるようになります」とコメントしていて、朝顔のさらなる成長が描かれるという。

 さらに、万木家にも変化が生じるといい、平野監督は「普通に生活できるありがたさ、震災に対しての思い、人に対しての優しさなどを4人が共有して、困難を乗り越えていく様子」も表現するという。

 第1話では、朝顔ら興雲大学法医学教室のメンバーが立体歩道橋で発生した群衆雪崩の事故に対応する。平野監督は同話の見どころについて「相手を思うばかりに強めの口調になる朝顔と平のシーンがあるのですが、シーンの最後にみせる朝顔のちょっとした笑顔がドラマを象徴している」と、コメントを寄せている。第2シーズンで、朝顔、平、桑原がさまざまな事件や事故を解決し、どんな成長を見せるのか注目だ。第1話は11月2日午後9時から、30分拡大版で放送。

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