七人の秘書:好調キープで個人視聴率は右肩上がり ドラマPに聞く魅力

連続ドラマ「七人の秘書」第6話の一場面=テレビ朝日提供
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連続ドラマ「七人の秘書」第6話の一場面=テレビ朝日提供

 10月22日に放送が開始し、11月25日現在、第5話まで放送されている女優の木村文乃さん主演の連続ドラマ「七人の秘書」(テレビ朝日系、毎週木曜午後9時)。平均視聴率(世帯)は第1話から13%以上の2桁台を維持する好調ぶりで、19日放送の第5話で15.2%と番組最高を更新。個人視聴率は、第1話7.3%、第2話7.4%、第3話7.4%、第4話8.0%、第5話8.3%と右肩上がりだ。視聴者の支持を得ている理由を番組プロデューサーに聞いた。

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 ドラマは、「ドクターX~外科医・大門未知子~」(同局系)をはじめ数々のヒットドラマを生み出してきた名手・中園ミホさんのオリジナル脚本。東都銀行の常務秘書・望月千代(木村さん)ら秘書たちで構成される“影の軍団”が、金や権力にまみれた非情な支配者たちを一掃し、理不尽だらけの日本社会を裏から変えていく様を描く。木村さん以外の“影の軍団”のメンバーは、広瀬アリスさん、菜々緒さん、シム・ウンギョンさん、大島優子さん、室井滋さん、影の軍団の元締めで秘書と共に人助けを請け負うラーメン店「萬」の店主・萬敬太郎役を江口洋介さんがそれぞれ演じる。

 「ドクターX~外科医・大門未知子~」「BG~身辺警護人~」など数々のヒット作を手がけ、「七人の秘書」のエグゼクティブプロデューサーを務めるテレビ朝日の内山聖子さんは「新作で、見方も分からない方も多かったと思いますが、おのおののキャラクターを愛していただいたことが何よりです」と語る。内山さんの言葉通り、オリジナルならではの先の読めないストーリー展開と、“影の軍団”メンバーのキャラクターは魅力的だ。

 “影の軍団”メンバーの秘書たちは、普段は東京都知事秘書、警視庁警務部長秘書、病院長秘書などそれぞれの持ち場で、自らの上司に忠実に仕える一方、社会や組織で理不尽な目に遭う弱者の助けを求める声があれば、萬の声のもと結束。秘書として培った話術など対人スキルや、格闘術、ハッキング能力などおのおのの持ち前の能力で、鮮やかな連携を見せ、悪者を成敗する。だが、不況の影響で兄が失踪してしまった千代や、男社会の警察組織でさまざまな苦い経験をもつ長谷不二子(菜々緒さん)、貧しさゆえ大学に行けず医者になれなかった朴四朗(パク・サラン、シムさん)など、秘書たちがそれぞれ、悲しいバックボーンを持つ。

 内山さんは「スターがこの世を照らすのではなく、地味に裏方でコツコツやる人の一線を越えた活躍を痛快に感じていただいていることをうれしく思います!」とも語るが、表では腹に一物抱えながらも秘書として忠実に職務を遂行しながら、裏では“影の軍団”として存分に悪者を退治する様は見ていて気持ちが良い。

 SNSでも「それぞれの秘書さんが結構過去にいろいろ抱えている。だからこそ弱い者の気持ちが分かって、弱い者の味方になれるんだな」「嫌なニュースが多い時こそ気分爽快!」「勧善懲悪が気持ち良すぎて真剣に見ている。現代版必殺仕事人」などの視聴者の声が寄せられている。「必殺仕事人」以外にも「チャーリーズ・エンジェル」「ザ・ハングマン」といった往年の名作になぞらえた声もあった。

 11月26日放送の第6話では、物語の“黒幕”の粟田口十三(岸部一徳さん)が、自身にとって邪魔な存在の東京都知事・南勝子(萬田久子さん)の手術の失敗を担当医師(リリー・フランキーさん)に持ち掛ける。さらに、第5話で“影の軍団”の存在に感づいた様子を見せていた粟田口だが、第6話の予告映像では、車内にサランを呼び寄せ、何か密談する姿が流れるなど“黒幕”がついに動き始める。後半に突入したドラマ「七人の秘書」から目が離せない。

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