放課後カルテ
第10話(最終話) これからも健康でいてほしい
12月21日(土)放送分
2021年1月期のドラマが本格的にスタート。今期もラブストーリーや刑事もの、ヒューマン系などが顔をそろえているが、ゾンビの出現により一変した世界を舞台に描く「君と世界が終わる日に」(日本テレビ系)を筆頭に、ジャンルを一口には言い表せない作品もラインアップされている。小芝風花さんがぬいぐるみや植物と会話できる主人公を演じる「モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~」(テレビ朝日系)、人気グループ「関ジャニ∞」の大倉忠義さんが過去に戻って妻を入れ替えようとする「知ってるワイフ」(フジテレビ系)、岡田結実さんが現代に現れた江戸の花魁に扮(ふん)する「江戸モアゼル~令和で恋、いたしんす。~」(読売テレビ・日本テレビ系)という、異色設定の4作品の見どころを紹介する。
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竹内涼真さん主演の「君と世界が終わる日に」は、恋人の来美(中条あやみさん)にプロポーズをしようとしていた主人公・間宮響(竹内さん)がトンネル崩落事故に巻き込まれ、命からがらトンネルを脱出すると、ゾンビにより平和な世界が崩壊。間宮は極限状態の中で来美を捜す……というストーリーが展開する。ゾンビが登場する海外ドラマや映画は多数あるが、ゴールデンプライム帯(午後7~11時)に放送される日本の連続ドラマでは、異例と言えるのではないだろうか。
同作のティザービジュアルは、「緊急速報をお伝えします。」という文字のほか、黒く塗りつぶされたニュース原稿、燃える街並みと、世界の終末を表現。塗りつぶされていない文字を読むと、あるメッセージが読み取れるという凝ったデザインになっている。また、公式サイトのタイトル部分の「世界」をクリックして回転させると“隠しサイト”に入ることができる。
今作での竹内さんは、これまでの爽やかなイメージを一新。生き残りを懸けた“サバイバー”の響を演じるため、髪を短く切り、人生初だというブリーチで茶髪に。さらにひげを生やすなどして熱心に役作りした。予告映像では、竹内さんが弓矢をひくアクションを披露していて、ゾンビとの格闘シーンや、絶望の中で生き残ろうとする主人公の心情を細かに表現する竹内さんの演技が楽しめそうだ。17日から毎週日曜午後10時半放送。
小芝さん主演の「モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~」は、ぬいぐるみや植物の“気持ち”が分かる“不思議な感覚”を持っている主人公の萌子美があることをきっかけに、さまざまな経験を通して成長していく姿と、心がバラバラとなっている家族の再生を描く“ヒューマンホームドラマ”だ。
小芝さんといえば、2019年放送のNHK連続ドラマ「トクサツガガガ」で隠れ特撮オタクを演じてコメディエンヌとしての才能が一気に開花。その後も「美食探偵 明智五郎」(日本テレビ系)の小林苺、「妖怪シェアハウス」(テレビ朝日系)の目黒澪といったキャラクターを持ち前のキュートさと確かな演技力でコミカルに表現し、視聴者を楽しませてきた。
一方で小芝さんは「モコミ」の萌子美役について「物と対峙(たいじ)したとき一方的に物の言うことに耳を傾けるのではなく、ちゃんと“会話”しているように見せたい」と話す。さらに「物がどんなふうに話しているのか、その物はどんな性格なのか、テレビの画面越しに伝えるのはとても難しいですが、丁寧に演じたい」と意気込みを語っていた。
さまざまなキャラクターを演じてきた小芝さんが、ぬいぐるみや植物と会話できる難役をどのように表現し、作品にリアリティーをもたらすのか、期待だ。23日から毎週土曜午後11時に放送。
1月7日にスタートした大倉さん主演の「知ってるワイフ」(木曜午後10時)は、韓国の有料ケーブルテレビチャンネル「tvN」で2018年8~9月に放送された同名ドラマが原作。2児の父親で“モンスター妻”澪を持つ剣崎元春(大倉さん)が車を使って過去の世界にタイムスリップし、妻を入れ替えようとする……という“ファンタジーラブストーリー”。澪は広瀬アリスさんが演じている。
第1話では、初共演の大倉さんと広瀬さんが丁寧な演技で、夫婦のリアルな悩みやすれ違いを表現。放送後、SNSでは、そのリアルな描写に「共感しかない!」「共感の嵐」「あるある」と反響を呼んだ。また、悪気のない言動で澪をイライラさせる大倉さんの演技、澪が元春に激高したり、物を投げつけたりと迫真の演技も話題になっている。
夫婦の日常のリアルさに、タイムスリップというSF要素が加わった世界で、剣崎夫婦がどのように現実と向き合っていくのか、見逃せない。
「知ってるワイフ」と同じく1月7日にスタートした岡田さん主演の「江戸モアゼル~令和で恋、いたしんす。~」(木曜午後11時59分)は、タイムスリップものでも、江戸時代から現代にやってきた伝説の花魁(おいらん)が、令和の東京を舞台に繰り広げるハートフルなラブコメディーとなっている。
原作は江戸キリエさんのマンガ。野暮(やぼ)なこと、筋が通らないことを嫌い、客だろうがお大尽(だいじん)だろうがキッチリと言い負かす、気風(きっぷ)のいい江戸の花魁の仙夏(せんか、岡田さん)が、日本髪を結い、キセルを片手にカフェでアルバイトをしたり、モコモコのパジャマを着ている姿を披露したり、「いらっしゃいませ」を「おいでなんし」と言ったりと、時代のギャップを巧みに取り入れ、視聴者をクスッと笑わせてくれるのも魅力の一つだ。
また、昨年放送の連続ドラマ「女子高生の無駄づかい」(テレビ朝日系)の“バカ”こと女子高生・田中望役などで知られる岡田さんが、珍しく(?)女性の色香を漂わせて、花魁を体現。新境地を開拓したと言っても過言ではない姿に、SNSでは早くも「美しい」「貫禄がある」といった感想が上がっている。引き続き注目だ。
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