ドラマ主題歌:2021年冬ドラマは…菅田将暉、小田和正、香取慎吾、家入レオ、手嶌葵らソロアーティストの楽曲続々

竹内涼真さん主演ドラマ「君と世界が終わる日に」の主題歌「星を仰ぐ」を担当した菅田将暉さん
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竹内涼真さん主演ドラマ「君と世界が終わる日に」の主題歌「星を仰ぐ」を担当した菅田将暉さん

 2021年1月にスタートしたドラマの主題歌を紹介。今年の冬ドラマでは、菅田将暉さんが制作に深く関わった楽曲をはじめ、小田和正さんや香取慎吾さん、家入レオさん、手嶌葵さんらソロアーティストの話題の楽曲がそろった。注目の主題歌をピックアップした。

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 ◇「君と世界が終わる日に」の主題歌は菅田将暉

 竹内涼真さんが主演する「君と世界が終わる日に」(日本テレビ系、日曜午後10時半)の主題歌は、菅田将暉さんの新曲「星を仰ぐ」(配信中)。

 曲作りにあたって、菅田さん自身がコンセプト作りから制作に携わった。菅田さん自身がドラマの演出家やプロデューサーとの打ち合わせに参加して主題歌のイメージを膨らませ、弱冠20歳のクリエーター、Mega Shinnosukeさんに作詞・作曲を依頼。サウンドプロデュースには、音楽グループ「いきものがかり」やあいみょんさんらの楽曲を手がける田中ユウスケさんを迎えた。自分を見失いそうになる時にふと夜空を見上げ、愛する人を思う男性の心情が表現されている。てらいのない実直なまでの歌唱が心にしみわたり、安らぎを覚えるミディアムバラードだ。

 ドラマは、突然ゴーレム(生けるしかばね)に占拠され一変してしまった世界の中で、人々が生き抜こうとするサバイバルラブストーリー。主人公の間宮響(竹内さん)は、必死に敵と戦いながら離れ離れになってしまった恋人の小笠原来美(中条あやみさん)との再会を願う。主題歌「星を仰ぐ」は、激変前の世界や2人を描くシーンで流れ、“希望の光”のような役割も担っている。

 ◇「遺留捜査」は同ドラマシリーズでおなじみの小田和正

 上川隆也さん主演の「遺留捜査」(テレビ朝日系、木曜午後8時)の主題歌は、小田和正さんの初の配信シングル「風を待って」(配信中)。

 今年シリーズ10周年で、第6シーズンを迎える同ドラマの主題歌を小田さんが担当するのは、今回で3曲目。先の見えない日々の中で、不安を抱える人々の背中を押すような歌詞や穏やかな歌声が印象的だ。コーラスには、バンド「スターダスト☆レビュー」の根本要さん、JUJUさん、松たか子さん、「いきものがかり」の水野良樹さんほか豪華アーティストが参加していることも話題だ。

 ドラマは、風変わりな刑事・糸村聡(上川さん)が、現場に残された遺留品から、事件の真相と声なき被害者の思いに迫るハートフルなミステリー。遺留品に込められたメッセージの意味に遺族の心が救われる……というエンディングで、「風を待って」が温かな空気を運んでくる。

 ◇「アノニマス」は主演の香取慎吾が主題歌を担当

 香取慎吾さんが主演を務める「アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~」(テレビ東京系、月曜午後10時)の主題歌は、香取さん本人が、4人組バンド「WONK(ウォンク)」との共作で完成させた新曲「Anonymous(feat.WONK)」(配信中)。

 英語メーンの歌詞では、不特定多数のうちの一人(アノニマス=匿名)ゆえに感覚がまひし、知らず知らずに言葉で人を傷つけたり傷つけられたりする、という問題を提起。さらに、相手が見えない「闇」の危険性に警鐘を鳴らし、その闇を明らかにするべく、光を求めていく……というメッセージ性をはらんでいる。ボーカルにエフェクトをかけるなど、無機質でエレクトロニックなサウンドは、あえてアーティスト自身の特性をぼかすような趣向にもなっている。

 ドラマは、ネット上の誹謗(ひぼう)中傷などキーボードによる殺人=指殺人の撲滅を目指し、主人公の万丞渉(香取さん)ら「警視庁指殺人対策室」のメンバーが、顔の見えない犯罪者(アノニマス)を捜査していく、というストーリー。英語主体の歌詞や加工された歌声は、「匿名」をテーマとするドラマとリンクし、よりミステリアスでスリリングな要素を劇中に加えている。

 ◇「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」は家入レオ

 菅野美穂さん主演の「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」(日本テレビ系、水曜午後10時)の主題歌は、家入レオさんの新曲「空と青」(シングル発売中)。

 同ドラマの脚本を担当する北川悦吏子さんが作詞、ドラマに出演するロックバンド「[Alexandros](アレキサンドロス)」の川上洋平さんが作曲を手がけた同ドラマのための書き下ろし曲。主人公の水無瀬碧(みなせ・あおい、菅野さん)の「碧(青)」と、碧の娘・空(浜辺美波さん)の「空」を用いたタイトルで、すがすがしくポップな仕上がりになっている。[Alexandros]が編曲に携わっており、間奏などのダイナミックなギターフレーズにロック色をにじませた。

 “青い空が表情や色を変える時があっても、2人は強い絆で結ばれている……”。そんな情景を連想させる歌詞は、母娘の関係性やそれぞれの恋愛を描くドラマにもオーバーラップし、テンポ感のある物語を鮮やかに彩っている。

 ◇「天国と地獄」の主題歌は手嶌葵

 綾瀬はるかさんが主演する「天国と地獄 ~サイコな2人~」(TBS系、日曜午後9時)の主題歌は、手嶌葵さんの新曲「ただいま」(2月24日シングル発売)。

 一緒に暮らしていた恋人と別れ、その部屋に一人残された女性の悲しみを歌うバラード。訥々(とつとつ)と心情を吐露するようなボーカルからは、恋を失った孤独感と切なさが伝わってくる。

 ドラマは、警視庁捜査1課の刑事の望月彩子(綾瀬さん)と、サイコパスな殺人鬼の日高陽斗(高橋一生)の魂が入れ替わってしまう……というストーリー。入れ替わりの秘密や真実が徐々に明らかになっていく緊張感の中、同曲が静かに流れることで、ほっとひと息つくような瞬間をもたらしてくれる。

 アップテンポより、ミディアムやバラード系の曲が多いと感じられる今回の冬ドラマ主題歌。“おうち時間”が長くなっている昨今、ゆったりとした気分でドラマや主題歌を楽しめそうだ。(水白京/フリーライター)

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