和月伸宏さんの人気マンガを俳優の佐藤健さん主演で実写化した映画「るろうに剣心」(大友啓史監督)シリーズの最終章2部作の第1弾「るろうに剣心 最終章 The Final」が4月23日から公開されるのを記念して、印象的だった剣心(佐藤さん)のライバルや敵役たちを振り返る。今回は、4月16日からリバイバル上映がスタートした、シリーズ第3作「るろうに剣心 伝説の最期編」で剣心と死闘を繰り広げた、藤原竜也さん演じる志々雄真実を紹介する。
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「るろうに剣心」は、幕末に人斬り抜刀斎として恐れられた剣心が明治維新後、不殺(ころさず)を誓った流浪人(るろうに)として、新たな時代の生き方を模索していく姿を描いた和月さんの人気マンガ。1994~99年にマンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載され、テレビアニメ化された。実写映画は、これまでに「るろうに剣心」「るろうに剣心 京都大火編」「るろうに剣心 伝説の最期編」の3作が公開された。
志々雄は、剣心が新撰組などと戦うために裏から表に出た後、「影の人斬り役」を引き継いだ長州派維新志士。武力、知力共に剣心と互角だったが、その存在を知る者はほとんどなく、剣心とも直接会ったことはなかった。
彼が実行した暗殺の中に明治政府を根底から覆すほどの重大なものがあったため、維新派の勝利の後、同志たちに斬られて火を放たれる。だが奇跡的に一命を取り留め、京都の暗黒街に“最凶”の兵を集めながら日本制圧をもくろんだ。発汗組織が全滅しており、身体から恐ろしい高熱を放つ。「弱肉強食」がモットーで、尋常ではない野心と人を踏みにじっても何とも思わない功名心と支配欲を持つ。
実写映画では沢下条張(三浦涼介さん)、瀬田宗次郎(神木隆之介さん)、四乃森蒼紫(伊勢谷友介さん)などと刀を交えた剣心だが、志々雄との戦いは別格だ。「京都大火編」では燃え盛る炎と共に登場し、異常な空間の中心で場を支配する強烈な存在感を放つ。「伝説の最期編」では剣心、相楽左之助(青木崇高さん)、斎藤一(江口洋介さん)、蒼紫の4人を同時に相手取って圧倒する、修羅のような戦いぶりで、観客の度肝を抜いた。
剣心との最後の対決で放った「時代がお前を選んだだけだ……!!」というセリフも決して強がりではなく、新時代に対する2人の信念の違いが紙一重の差で剣心に勝利をもたらしたのだと納得せざるを得ないほど、その強さを発揮。藤原さんによるすさまじい熱演も相まって、「るろうに剣心」シリーズにおいて忘れられないキャラクターとなった。
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